つかうほどに自己肯定感を育てる「4つの口ぐせ」

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つかうほどに自己肯定感を育てる「4つの口ぐせ」

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

「自己肯定感」ということばを目にするようになってずいぶん経ちますが、実際のところ、このことばについての誤解が多すぎるーー。『口ぐせで人生は決まる』(中島 輝 著、きずな出版)の著者はそう述べています。

だとすれば、自己肯定感とはなんなのでしょうか? 著者によればそれは、「免疫力」のようなものだそう。人間のからだには、怪我などで負った傷が自然治癒する仕組みがありますが、同じように人のこころにも免疫力があるというのです。だから、こころが傷を負っても自然治癒させることができるということ。

そして、心の免疫力を高めるためには、「ことばの食習慣」を改善していくことが大切なのだとか。そうすれば、自己肯定感は回復していくということです。しかし、そもそも「ことばの食習慣」とは?

それが本書のメインテーマ、「口ぐせ」です。くせのようについつい声に出してしまう言葉。たとえば「たしかに」「なんか」「すみません」「ヤバい」「かわいい」「ウケる」……。誰にも、口ぐせがあるものです。

「こころの免疫力」を手に入れるためには、そうした口ぐせをよりよいものへと改善していけばいいのです。(「はじめに」より)

「たったそれだけのことで?」と思われるかもしれませんが、口ぐせを変えるだけで、必ずこころの免疫力は上がっていくのだと著者は断言しています。それは本当の自己肯定感が手に入るということもあり、つまりはそれほど、口ぐせの持つ力は大きいということのようです。

きょうは、こうした考え方を軸とした本書の第2章「言葉の食習慣を変える」内の、「身につけたい4つの口ぐせ」に注目してみることにしましょう。

身につけたい口ぐせ1「肯定語を多用する」

「否定語は心のブレーキ」であり、「肯定語は心のアクセル」。つまり肯定語をたくさん使うことが、とても重要なポイントだということです。

肯定語とは、成功をイメージさせる表現や、受容を示す言葉。簡単に言えば、ポジティブな言葉です。「できる」「大丈夫」「OK」「なんとかなる」などが肯定語の代表格になります。(88〜89ページより)

たとえば自分が期末テストを目前に控えた学生だったとしたら、「ヤバい、勉強しなくちゃ」というような否定的な表現を使いがちかもしれません。しかし、「今回のテストでは学年で20番以内に入りたい。だから、がんばって勉強しよう」というように、肯定的なことばで気持ちを表せば、勉強が「義務」から「自分の望みを叶えるための手段」に変化します。

つまり、勉強する動機が生まれるということ。まさにこれが、肯定語を使うことの価値であるわけです。

こころと言葉は連動している。言葉を肯定語に変えれば、物事への解釈が変わり、肯定的側面を探す思考のくせがついてきます。(91ページより)

「肯定語を使う」「肯定的側面を見る」、この2つは連鎖しながら自己肯定感を高めるスパイラルを生み出してくれるのだそうです。(88ページより)

身につけたい口ぐせ2「“かもしれない”をつけ足す」

肯定語を多用しようと意識したとしても、それはなかなか難しくもあります。とっさに、「でも……」「ムリだ……」というような否定語が顔を出してしまうというケースも少なくないからです。

そんなときに言ってほしいのが、「かもしれない」という言葉です。

「できない……」の後に「かもしれない」。

「もうムリ……」の後に「かもしれない」。

こうやって、否定語を言ってしまった後に、「かもしれない」をつけ加えるのです。(中略)否定に「かも」をつけ足すことで、再解釈の余地が生まれます。他の可能性もあることを意識できるようになります。(92ページより)

そうなれば意識が自然と、「この方法はムリだったけれど、ほかの方法があるかもしれない」というように、行き止まりの道を迂回する方法を探し始めるということ。これは心理療法の現場で使われている「脱フュージョン」というテクニックなのだそうです。(91ページより)

身につけたい口ぐせ3「アファメーションを習慣化する」

アファメーションとは、「肯定的な自己宣言」のこと。思い描いている理想や、望む結果を言葉にして宣言し、自分自身に語りかけるのです。

たとえ根拠がなくても、「できる!」と宣言することで、私たちの潜在意識はそうであると信じてくれます。これを利用して、理想を現実にする手法がアファメーションです。(95ページより)

自己肯定感を高めるため、著者は「私にはできる、なんとかなる!」というようなことばをアファメーションするよう、多くの方にすすめているそうです。照れくさいと感じられるかもしれませんが、アファメーションの効果もまた、さまざまな実験によって実証されているようです。(94ページより)

身につけたい口ぐせ4「にこやかに声を響かせる」

著者によれば、話し方によって自己肯定感を高めることもできるのだそうです。よい口調、よい話し方をしていくことでも心のアクセルを踏むことができるというのです。ポイントは、声量と表情。

どんなときでも、口角を上げて笑顔になれば、こころに非常によい影響が生まれるのです。

大きな声を出せば、からだはパワーアップするし、笑顔で話せば幸福感を覚えることができます。力が湧いて、幸福感に包まれると、気持ちは前向きになります。人生への意欲が湧き、どんなことにも楽しく取り組めるようになるでしょう。(99ページより)

難しく考える必要はなく、ただ話し方を工夫するだけ。口角を上げ、声を響かせながら話してみるだけのことなので、試してみる価値はありそうです。(97ページより)

口ぐせを変えれば、こころの免疫力が高まって、本当の自己肯定感が手に入ると著者はいいます。だからこそ、自己肯定感を高めることができずに悩んでいる方は本書を参考にしてみるべきかもしれません。

Source: きずな出版

メディアジーン lifehacker
2023年8月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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