『小麦の地政学』
- 著者
- セバスティアン・アビス [著]/児玉 しおり [訳]
- 出版社
- 原書房
- ジャンル
- 文学/外国文学、その他
- ISBN
- 9784562073832
- 発売日
- 2023/12/19
- 価格
- 2,970円(税込)
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『小麦の地政学』セバスティアン・アビス著、児玉しおり訳
小麦を巡る国家間の力関係を、フランスの国際戦略研究者が解き明かす。穀物を「戦略的切り札」とするロシアの動向も詳述。食料安全保障の重要性を痛感する。
小麦は世界の輸出量の80%をロシアなど8カ国が占める寡占状態にあり、黒海沿岸の穀倉地帯を抱えるロシアとウクライナはソ連崩壊後、小麦の生産量を増やしてきた。ウクライナはロシアの侵攻を受けて5カ月間、海上輸送による輸出ができず、両国から自国の需要の50%以上を輸入する国々はロシアへの批判や国際機関での反ロシアの投票を控えた。戦争の陰で進む脱欧米化を分析すべきだと指摘している。(原書房・2970円)