時代小説で旅する東海道五十三次 江戸・日本橋~浜松編、舞坂~京・三条大橋編 [著]岡村直樹

レビュー

0
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

時代小説で旅する東海道五十三次 江戸・日本橋~浜松編

『時代小説で旅する東海道五十三次 江戸・日本橋~浜松編』

著者
岡村 直樹 [著]
出版社
講談社
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784062197694
発売日
2015/10/21
価格
1,620円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

時代小説で旅する東海道五十三次 舞坂~京・三条大橋編

『時代小説で旅する東海道五十三次 舞坂~京・三条大橋編』

著者
岡村 直樹 [著]
出版社
講談社
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784062197700
発売日
2015/10/21
価格
1,620円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

時代小説で旅する東海道五十三次 江戸・日本橋~浜松編、舞坂~京・三条大橋編 [著]岡村直樹

[レビュアー] 縄田一男(文芸評論家)

「おい弥次さん」

「何でぇ喜多さん」

「頃も平成と改って随分経つ。どうでぇ、もう一回、東海道五十三次と洒落こまねえか」

「そいつぁいいが、道中双六は持ったのかい」

「道中双六よりも、もっと面白えものがあるのよ。岡村直樹って御仁が書いた『時代小説で旅する東海道五十三次』全二冊だ」

「へえ、そいつは何でぇ」

「一巻目は江戸・日本橋~浜松編、二巻目は舞坂~京・三条大橋編だ。それでこいつのどこが面白いかてぇと、近頃、流行のコラボってやつよ。たとえば「第一宿 品川『月影兵庫 上段霞切り』」のところを見ると、品川宿のガイドがあり、次に『月影兵庫』のあらすじと読みどころ、そんでもってもひとつおまけで“まだまだあるぞ品川宿を舞台とした逸品”として四作品が並べてある。そして写真も満載だ」

「へえー、そいつぁ、往年の名作から最近の逸品まで、旅と小説の両方のガイドになってるってわけかい」

「だからコラボといっただろ」

「へえー、ちょいと見せてくんねぇ。おぉおぉ、並んでる、並んでる。『桃太郎侍』や『右京介巡察記』なんて懐しいのから、永遠のスタンダードとなった『雲霧仁左衛門』や『影武者 徳川家康』……。おっと、藤沢周平が絶讃した『天下を汝に 戦国外交の雄・今川氏真』(赤木駿介)まで、目配りがいいじゃねえか、目配りがよぉ。嬉しくなるぜ」

「そうだろう」

「また『旅は道連れ――あとがきに代えて』がいいね。書いたお人の洒落な人柄が伝わって来て。こういっちゃあ何だが、こいつぁ、随分、手間暇かかる道楽だぜ」

「コラッ! こういうお人がいるから、俺たちの旅もずんと面白くなるんじゃねえか。だが、ここに載っている本、旅のお伴にどうやって持ってく? そいつだけが頭が痛ぇ」

「ぜいたくいうねぇ」

新潮社 週刊新潮
2015年11月12日号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • このエントリーをはてなブックマークに追加