人肉食集団襲来!

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不死症(アンデッド)

『不死症(アンデッド)』

著者
周木 律 [著]
出版社
実業之日本社
ISBN
9784408552996
価格
700円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

人肉食集団襲来!

[レビュアー] 図書新聞

『眼球堂の殺人』で第四七回メフィスト賞を受賞した著者による書き下ろしバイオホラー。製薬研究所で起きた大爆発により意識を失っていた女性が目を醒ます。しかし一切の記憶を失っていて、自分が誰かも分からない。そこへ現れる虚ろな表情をした人々は、暴徒と化し人肉を食らい始めるのだった! 自分は何者なのか、そして研究所で何をしていたのか。彼女の記憶の甦りとともに、驚くべき事実が明らかになる。タイトルから〝ゾンビもの〟と分かるのだが、本書では、人肉食集団を、北米インディアンのある部族に伝わるという〝ウェンディゴ症〟と定義しているのがユニーク。荒唐無稽な設定がぐっと現実味を帯びてくる。周囲を取り囲む自衛隊、おいしいところで登場する総理大臣とのやりとりも風刺が利いている。(6・15刊、三八二頁・本体六四八円・実業之日本社文庫)

図書新聞
2016年8月6日号(3266号) 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

図書新聞

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