横溝正史、幻の小説の謎を「ビブリア古書堂」が探る 横溝研究者も納得の新作

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 7月28日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文庫第1位は『ビブリア古書堂の事件手帖(2) 扉子と空白の時』が獲得した。
 第2位は『ホワイトラビット』。第3位は『ありふれた職業で世界最強(11)』となった。

 1位の『ビブリア古書堂の事件手帖(2)扉子と空白の時』は約2年ぶりの新刊。今作はミステリーの大家・横溝正史、幻の作品の謎に迫った一作。発売を記念し横溝研究の第一人者、二松学舎大学文学部教授の山口直孝さんと作者の三上延さんの対談が行われた。山口教授は戦時中に新聞連載されながらも本にまとまっていなかった横溝の幻の家庭小説『雪割草』(戎光祥出版)をみつけだした張本人。対談の中で三上さんは『雪割草』の書かれた時代背景を解説しながら、《若い世代はもちろんのこと、太平洋戦争前後に生まれたシニア世代の方にも読んでいただけると嬉しいですね》と語っている。
https://www.bookbang.jp/review/article/632061

1位『ビブリア古書堂の事件手帖(2)扉子と空白の時』三上延[著](KADOKAWA)

シリーズ累計700万部の人気古書ミステリ、最新作は丸ごと「横溝正史」! ビブリア古書堂に舞い込んだ新たな相談事。それは、この世に存在していないはずの本――横溝正史の幻の作品が何者かに盗まれたという奇妙なものだった。 どこか様子がおかしい女店主と訪れたのは、元華族に連なる旧家の邸宅。老いた女主の死をきっかけに忽然と消えた古書。その謎に迫るうち、半世紀以上絡み合う一家の因縁が浮かび上がる。 深まる疑念と迷宮入りする事件。ほどけなかった糸は、長い時を超え、やがて事の真相を紡ぎ始める――。(KADOKAWAウェブサイトより)

2位『ホワイトラビット』伊坂幸太郎[著](新潮社)

兎田孝則は焦っていた。新妻が誘拐され、今にも殺されそうで、だから銃を持った。母子は怯えていた。眼前に銃を突き付けられ、自由を奪われ、さらに家族には秘密があった。連鎖は止まらない。ある男は夜空のオリオン座の神秘を語り、警察は特殊部隊SITを突入させる。軽やかに、鮮やかに。「白兎事件」は加速する。誰も知らない結末に向けて。驚きとスリルに満ちた、伊坂マジックの最先端!(新潮社ウェブサイトより)

3位『ありふれた職業で世界最強(11)』白米良[著]たかやKi[イラスト](オーバーラップ)

【氷雪洞窟】を攻略し、ついに全ての神代魔法を手に入れたハジメ。 日本に帰還できる喜びもつかの間、一行を待ち受けていたのは、魔王が遣わした圧倒的戦力。 魔王城へ招待されたハジメ達は、クラスメイトのみならず、ミュウまでも人質に取られたことを知り、従わざるを得ず――。 そこで待ち受けていた魔王はまさかの人物で……!? さらには、動揺したユエが敵の術中に陥れられてしまい……!? 神は嗤う――「最後の遊戯だ」と。 いま、最終決戦の火蓋が切られる。“最強”異世界ファンタジー、第11巻!(オーバーラップウェブサイトより)

4位『鼠異聞(下)新・酔いどれ小籐次(18)』佐伯泰英[著](文藝春秋)

5位『鼠異聞(上)新・酔いどれ小籐次(17)』佐伯泰英[著](文藝春秋)

6位『桜のような僕の恋人』宇山佳佑[著](集英社)

7位『万能鑑定士Qの事件簿(0)』松岡圭祐[著](KADOKAWA)

8位『大河の一滴』五木寛之[著](幻冬舎)

9位『青くて痛くて脆い』住野よる[著](KADOKAWA)

10位『総力 聡四郎巡検譚(6)』上田秀人[著](光文社)

〈文庫ランキング 7月28日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年8月1日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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