ナイナイ岡村がアドバイス 「このミス大賞」受賞作は放送作家が書いた本格ミステリ 探偵は「認知症」?![文芸書ベストセラー]

ニュース

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

 1月11日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『陰の実力者になりたくて! 05』が獲得した。
 第2位は『爆弾』。第3位は『老害の人』となった。

 4位以下で注目は5位に初登場の『名探偵のままでいて』。昨年10月に発表された第21回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。認知症の祖父が安楽椅子探偵となり、孫娘の持ち込む様々な「謎」を解き明かす連作ミステリ。宝島社が発表した書く選考委員の評は以下のとおり。

●レビー小体型認知症を患う老人が安楽椅子探偵をつとめる“日常の謎”系の本格ミステリー連作で、ラストがきれいに決まっている。(大森 望/翻訳家・書評家)
●マニア心をそそられる趣向が凝らされており、古典作品へのオマージュも好印象。ディーヴァーのリンカーン・ライムのヴァリエーションのようだ。(香山二三郎/コラムニスト)
●キャラクターが非常に魅力的。彼らの会話がとっても楽しい! 全体を通しての空気感、安定感が秀逸でした。魅力的な物語を書き続けていける方だと確信しました。(瀧井朝世/ライター)

 作者の小西マサテルさんは現役の放送作家でもある。ラジオ番組「ナインティナインのオールナイトニッポン」の構成も務めており、今作の執筆中にナインティナインの岡村隆史さんに読んでもらいアドバイスを受けたという。岡村さんは本の帯にも「祖父との会話は宝物。そんな素敵なミステリー」とコメントを寄せている。

1位『陰の実力者になりたくて! 05』逢沢大介[著](KADOKAWA)

「陰よ――喰らいつくせ」 シリーズ累計200万部突破!!(KADOKAWAウェブサイトより抜粋)

2位『爆弾』呉勝浩[著](講談社)

東京、炎上。正義は、守れるのか。些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。たかが酔っ払いと見くびる警察だが、男は取調べの最中「十時に秋葉原で爆発がある」と予言する。直後、秋葉原の廃ビルが爆発。まさか、この男“本物”か。さらに男はあっけらかんと告げる。「ここから三度、次は一時間後に爆発します」。警察は爆発を止めることができるのか。爆弾魔の悪意に戦慄する、ノンストップ・ミステリー。(講談社ウェブサイトより)

3位『老害の人』内館牧子[著](講談社)

『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』に続く著者「高齢者小説」第4弾!(講談社ウェブサイトより抜粋)

4位『君のいた時間 大人の流儀Special』伊集院静[著](講談社)

5位『名探偵のままでいて』小西マサテル[著](宝島社)

6位『方舟』夕木春央[著](講談社)

7位『かがみの孤城』辻村深月[著](ポプラ社)

8位『その本は』又吉直樹[著]ヨシタケシンスケ[著](ポプラ社)

9位『異世界のんびり農家 14』内藤騎之介[著](KADOKAWA)

10位『汝、星のごとく』凪良ゆう[著](講談社)

〈文芸書ランキング 1月11日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2023年1月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク