『円谷幸吉 命の手紙』松下茂典著

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円谷幸吉 命の手紙

『円谷幸吉 命の手紙』

著者
松下茂典 [著]
出版社
文藝春秋
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784163911021
発売日
2019/10/09
価格
1,540円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

『円谷幸吉 命の手紙』松下茂典著

[レビュアー] 産経新聞社

 昭和39年の東京五輪マラソンで銅メダリストとなった円谷幸吉は、「父上様 母上様」の書き出しで始まる有名な遺書を残し、27歳で自ら命を絶った。その幸吉は筆まめで、所属した自衛隊の関係者や親族、恋人らにたくさんの手紙を書いて近況を知らせていた。

 著者は幸吉の出身地、福島県須賀川市の親族の元に残されたものなど200通の手紙を読み込み、存命の関係者から話を聞いて、悲劇の真相に迫った。快活な幸吉が次第に追い詰められていく様子に胸が苦しくなった。来年の東京五輪に向けて、選手ファーストを実現するための教訓が読み取れる。(文芸春秋・1400円+税)

産経新聞
2019年10月27日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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