【児童書】『にゃんこと名画のマリアージュ』
[レビュアー] 産経新聞社
猫が描き込まれた名画を紹介しているのかなと思いきや、美術史上に輝く名画の登場人物たちをすべてにゃんこに置き換えた、何とも斬新な絵本。
ダビンチの「最後の晩餐(ばんさん)」も、中央のイエス・キリストを含めて全員が猫。夜回りをする勇猛な猫の一団は、きっとレンブラント「夜警」のつもり。葛飾北斎(かつしか・ほくさい)「神奈川沖浪裏(なみうら)」には波間で舟をこぐ人々が小さく描かれているが、本作で舟をこぐのはにゃんこたち。もとになった13作品について、最後に解説が付いている。親子で楽しんではいかが。(ジェン・ベイリー文、ニャンソンイ絵 よしいかずみ訳/化学同人・2420円)