豪在住YouTuberタロサック流「コミュ力」重視の英会話上達法〜まず伸ばしたい3つの力とは?

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バカでも英語がペラペラ! 超★勉強法

『バカでも英語がペラペラ! 超★勉強法』

著者
タロサック(TAROSAC) [著]
出版社
ダイヤモンド社
ジャンル
社会科学/社会科学総記
ISBN
9784478116142
発売日
2023/01/19
価格
1,650円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

豪在住YouTuberタロサック流「コミュ力」重視の英会話上達法〜まず伸ばしたい3つの力とは?

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

海外ドラマや映画などで、ネイティブスピーカーが英語を話しているのを聞くと、「しゃべるスピードが早すぎて聞きとれない」「発音がよすぎて、よくわからない」なんて感じる人が多いはず。

それでも、「とりあえず、ボキャブラリーが増えれば、なんとかなるかも」と、英単語の暗記に挑戦して、途中で挫折してしまった人も多いでしょう。

でも実際のところ、ネイティブ同士の会話でも、日常会話は日本の中学レベルの英単語でほぼ成り立っています。(「PROLOGUE」より)

こう述べているのは、『バカでも英語がペラペラ! 超★勉強法』(タロサック(TAROSAC) 著、ダイヤモンド社)の著者。

YouTubeチャンネル「タロサックの海外生活ダイアリーTAROSAC」で流暢な英会話を披露している人物ですが、高校3年生のころは「be動詞」すらわからず、英語の偏差値は38だったのだとか。なのに、なぜ英語がペラペラになったのでしょうか?

現在、ボクが住んでいるのはオーストラリア・シドニーですが、ヨーロッパや南北アメリカなど、世界中のさまざまな国からきた人が暮らしています。

そのため、非ネイティブ同士で会話をすることが日常的な環境です。それなのに辞書で調べないとわからないような難しい単語を使ったら、お互いにストレスになるのです。

できるだけ、わかりやすい単語、カンタンな文法で話す。それが、英会話のコツの1つ。ふり返ってみれば、それは日本語での会話でも同じではないでしょうか?(「PROLOGUE」より)

こうした考え方に基づく本書のPART 1「英会話は“コミュ力”が9割」に焦点を当て、基本的な考え方を確認してみましょう。

タロサック流 英会話上達法

著者はYouTubeチャンネルを見た視聴者から、コミュ力の高さを指摘されることがあるようです。しかしコミュ力はもって生まれたものではなく、コツさえ知れば誰にでも高めることができるものだと考えているそう。

精神科医・樺沢紫苑先生は、「脳科学的にインプットに3割・アウトプットに7割の時間を費やすことで、最も効率的に脳に刻まれる」という趣旨のことをおっしゃっています。(20ページより)

つまり、もっとも効果的な学び方は「インプット3割:アウトプット7割(30% input, 70% output)」だということ。最速で英語を話せるようになりたいのなら、インプットの2倍以上のアウトプットを心がけるべきだというのです。(20ページより)

英会話は“コミュ力”が9割

“コミュ力”が高い人と聞けば、多くの方は「しゃべりがうまい人(talkative person)」を思い浮かべることでしょう。とくに英会話の場合、コミュ力が高いのは「英語を流暢にしゃべれる人(fluent in English)」だと思われがち。しかし著者によれば、「コミュ力が高い人」とは、次の3つの力を備えた人であるようです。

① 相手のことを考える力(ability to think about others)

② 準備する力(ability to prepare)

③ リアクションする力(ability to react)

(21ページより)

それぞれを確認してみましょう。(21ページより)

1. 相手のことを考える力(ability to think about others)

会話をする際に、沈黙を恐れるあまり自分の話ばかりをしてしまう人がいますが、日本語にしても英語にしてもそれはNG。

ことばは単なるコミュニケーション・ツールなので、相手のことを考えて、「相手を楽しませる(entertain others)」という意識を持てる人こそコミュ力の高い人。

したがって質問上手な人は、コミュ力が高い人ということになるわけです。(22ページより)

●TAROSAC式コミュ力爆上がり万能フレーズ

How has your life been?(最近どう?)

What did you do over the weekend?(週末はなにしてた?)

What’s your plan for this week?(今週の予定は?)

I saw your Instagram. You like doing ◯◯?

(インスタ見たけど◯◯するのが好きなの?)

You are pretty good at ◯◯, how did you learn it?

(君すごく◯◯が上手だけどどうやって学んだの?)

(22ページより)

2. 準備する力(ability to prepare)

著者は大学生時代、アルバイトをして貯金し、夏休みになると海外旅行をしていたのだとか。その際、ホステルで初対面のゲストと話をするときには、事前に用意しておいた英会話のテンプレート(ひな形)を繰り返し試していたのだといいます。(23ページより)

●当時使っていた英会話のテンプレート(ひな形)の例

How long have you been in this country?

(この国にどのくらいいるの?)

What’s your plan after this?(このあとの予定は?)

Do you know any good places to visit around here?

(ここらへんでオススメのスポットある?)

Let’s go to grab some lunch together.

(一緒にお昼ご飯を食べようよ)

(23ページより)

3. リアクションする力(ability to react)

日本語での会話でも、「へー」「ふーん」といった“薄い反応”をする人より、「うんうん」とうなずいてくれたり、ちょっと前のめりになって「それで?」と聞いてくれる人のほうが話しやすいはず。

ましてや英会話の場合は、身振り手ぶりを交え、日本人だと「大げさじゃない?」と思うくらいのリアクションが普通です。

いいタイミングで相づちを打つと、おもしろそうに笑いながら、日本人にとってはちょっと大げさと思うくらいのリアクションをすれば、自然と会話は盛り上がります。(24ページより)

英会話のコミュニケーションをスムーズにするためには、相手の話にリアクションする力が重要だということです。(24ページより)

このように、著者のスタンスはちょっとユニーク。リラックスして読んでみれば、英会話のコツを無理なく身につけることができるかもしれません。

Source: ダイヤモンド社

メディアジーン lifehacker
2023年2月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

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