続かない「習慣」を身につけたりやめたり、自在に扱うための5つの法則

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よい習慣をつくる わるい習慣をやめる 続かないあなたを救うハビットデザイン

『よい習慣をつくる わるい習慣をやめる 続かないあなたを救うハビットデザイン』

著者
松迫崇道 [著]/中綾子 [編集]/米村知倫 [イラスト]
出版社
ファンメディケーション株式会社
ISBN
9784991208713
発売日
2022/12/12
価格
1,760円(税込)

書籍情報:openBD

続かない「習慣」を身につけたりやめたり、自在に扱うための5つの法則

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

自分にとって必要な、あるいは大切なことを習慣化するのはとても大切。しかし相応の努力や時間が必要とされることでもあるため、現実的にそれは難しくもあります。

よい習慣をつくる わるい習慣をやめる』(松迫崇道 著、ファンメディケーション)の著者も、“習慣化のコツ”を獲得するまでには「なかなか続かない」失敗を経てきたようです。

なお、そこに至るまで、つまり習慣化についての研究を行う過程において、わかったポイントが3つあるのだとか。

・コツがわかれば、だれでも習慣化は簡単にできる

・習慣が定着すると、すごく楽に継続できる

・習慣はくらしや人生に好循環を生む基礎になる

(「はじめに」より)

そこで本書では、これらを実感するために必要なことを明かしているわけです。なお、そのバックグラウンドとして紹介されているのが“ハビットデザインメソッド”というもので、それは「なんらかの習慣を身につけたい、あるいはやめたいと“思っている”人をサポートするメソッド」なのだそう。

「習慣をつくりたいと思っているんだけど、なかなかうまくいかなくて困っている」「やめたい習慣があるけれど、なかなかやめられない」「習慣化が苦手」「習慣化のコツを学びたい」という方には最適な内容だというのです。

きょうは「実践編 ハビットデザインメソッドで習慣を自在に扱う」のなかから、ハビットデザインメソッドのもととなる重要な法則を解説した「習慣を自在に扱うための5つの法則」に焦点を当ててみたいと思います。

法則1 「○○したら□□をする」のセットで考える

まずは、新しい習慣を身につけるときに今すでにある習慣「○○」の前後に、新しい習慣「□□」をかならず行うようにするということです。

今ある習慣にくっつける形で新しい習慣を行うタイミングを決めるということですね。

これは、どんな習慣を身につけるときでも有効に働く最重要法則といえるものです。(129ページより)

たとえば、「朝の洗面後に常温の水を飲む」「お風呂のあとにストレッチをする」などがそれにあたるわけです。

なお、時刻でタイミングを決めるのではなく、“日常的な行動”をきっかけにしてタイミングを決めることが大切。無意識に始めることができるようになるのが習慣なので、行動に紐づけてタイミングを決めるほうが無意識の状態に持っていきやすいのです。(129ページより)

法則2 アクセスしやすくする

習慣にしたいことをできるだけ始めやすくするということです。

そのためには、「物理的なハードルを下げる」「心理的なハードルを下げる」の2つの視点が必要です。(131ページより)

まず「物理的なハードルを下げる視点」とは、「ヨガをやるとしたらヨガマットを敷いている状態にしておく」「読書をしたいなら本を開いてすぐ手に取れる場所に置いておく」、といったようなこと。始めるまでの時間や手間を少なくしておけば、継続しやすくなるわけです。

「心理的なハードルを下げる」は、目に見えないことだけれど心理的に始めやすい状態をつくるということ。1日の目標をできるだけ小さくする、意志力がたっぷりある時間帯(とくに朝や午前中)に実施するといったことです。(131ページより)

法則3 具体的にする

目標は具体的に立てると、それを実現するためには、なにをどれくらいすればよいのかということをより具体的にできます。目標を数値で設定できるものであれば、数値化するのがベストです。(131ページより)

たとえば、やせたいなら「半年で体脂肪率を30パーセントから25パーセントにする」といった目標設定をする。そうすれば、「食事を記録して1日○○カロリー以下の食事に抑える」など具体的な行動に落とし込むことができるということです。(133ページより)

法則4 欲求を高める

苦手だったり、「つらい」「面倒だ」と感じることについては、「疲れているからやらなくていいや」というように“やらない方向への力”が強くなりがち。したがって“やりたい欲求”を高める必要があるわけですが、その方法は2つあるそう。

まず方法の1つ目は、勉強や運動をするときに、自分が好きなこと(やりたいという欲求が高いもの)をプラスアルファでやるようにするということです。(135ページより)

たとえば勉強するとき、「好きなチョコレートを食べながら」勉強するというように、欲求を高める仕掛けをつくるわけです。そうすることで、あまりやりたくないと思っていることにもやりたい要素が付加されるため、欲求を高められるのです。

なお2つめは、勉強や運動が終わったあとのごほうびを用意して、始める前にそのごほうびを思い出すきっかけをつくるという方法。そして3つめは、意志力たっぷりな時間帯にやることだそうです。(134ページより)

法則5 ごほうびを与える

ごほうびは、心理学などでは報酬ともいわれています。人はなにかを習慣化するまでの間は、(やる気が出ないことだととくに)多少がんばる必要があります。

人はがんばってやったときにごほうびをもらえると、やったことに対して脳がごほうびを得ることになります。

そうすると、「次もこうやってごほうびを得たい!」と思うようになり、また次回も繰り返し行うモチベーションになるのです。(136ページより)

とてもシンプルな法則ではありますが、たしかにこうすればモチベーションを上げやすいかもしれません。(136ページより)

やりたいことをしっかり続けることができていると、自身の成長につながるだけでなく、日々の暮らし自体に安定と充実を感じることができるはず。だからこそ本書を参考にしながら、よい習慣を身につけたいところです。

Source: ファンメディケーション

メディアジーン lifehacker
2023年2月6日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

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