「7時間睡眠」が仕事のパフォーマンスに与える驚きの影響〜時短仕事術のプロが忙しくても眠るわけ

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

「7時間睡眠」が仕事のパフォーマンスに与える驚きの影響〜時短仕事術のプロが忙しくても眠るわけ

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

「時間を有効に使いたいからと「時間術」を学んだにもかかわらず、うまく実践できていない」という方も多いのではないでしょうか? そういった悩みを解決するために書かれたのが、『最強の時短仕事術46』(越川慎司 著、ぱる出版)。著者は20年以上にわたって時短仕事術を研究し続け、週休3日を6年継続しているという人物です。

本来目指すべき「最強の時短仕事術」は、単に時間を短縮するだけの手法ではなく、より質の高い仕事を効率的に行うためのものだと著者は主張しています。それは「時間の使い方を最適化すること」であり、「仕事をスムーズに進めるための環境を整備すること」であり、「自分自身やチームのパフォーマンスを高めるための心身の状態を管理すること」だとも。

本書では、これらの観点から46の時短術を厳選し、具体的な実践方法とその効果を説明します。これらの時短術は、現場で働く多くのビジネスパーソンから得た経験や知識に基づいています。過去6年間で815社総計17万人を対象とした言動データと約2万人の再現実験によって得られたデータを基にして確立した時短仕事術を紹介します。(「はじめに」より)

数ある時間術のなかには、瞬時に結果が出るものもあれば、時間をかけて徐々に効果が表れるものもあるはず。しかし見逃すべきでないのは、それぞれが各人の時間をより有意義に使うための一歩になるということ。

一度にすべてを実行して劇的な変化を求めようとせず、自分自身のライフスタイルやニーズに合わせ、ひとつひとつにじっくりと取り組むべきなのです。そこで本書では一方向のみならず、さまざまな角度から時短術を紹介しているわけです。

きょうは第3章「時短を叶える時間割の極意」のなかから、「眠り」に関する2つのトピックスに焦点をあててみたいと思います。

7時間睡眠がもたらす驚きのパフォーマンス

いうまでもなく睡眠は、日常生活における基本的かつ重要な要素のひとつ。働き、学び、成長するためには、健康を維持するための基盤として充分な睡眠が欠かせないわけです。

多忙な日常を送るなかでは、睡眠の価値を理解し、適切な時間を割くことはしばしばおろそかにされがちですが、それは重視すべきこと。なぜなら、睡眠時間が個々のパフォーマンスや健康に大きな影響を与えることは間違いないから。

適切な睡眠時間を確保すれば集中力が増すため、仕事の効率が向上するはず。一般的に、成人にとって最適とされている7時間の睡眠時間をしっかり確保することで、充分な休息をとることができるのです。具体的には、以下のパフォーマンスが発揮されることになるようです。

① 睡眠中に体内で行われるさまざまな回復作用が効率よく働くため、翌日の仕事に臨むためのエネルギーが十分に供給されます。また、疲労回復にも役立ち、仕事の質を向上させることができます。

② 睡眠時間が7時間あることにより、深い睡眠やレム睡眠のバランスが保たれるため、記憶力や学習能力が向上します。これにより、新しい情報を効率よく吸収し、仕事に活かすことができます。

③ 充分な睡眠時間を確保することで、ストレスが軽減されるため、仕事に対するモチベーションが維持されます。また、ストレスによる健康リスクも減少し、心身共に元気で働き続けることができます。

④ 睡眠不足は、注意力や判断力の低下を招き、仕事中のミスや事故のリスクが高まります。十分な睡眠をすることで、これらのリスクを軽減し、安全かつ効率的な働き方を実現できます。(以上55〜56ページより)

ここからもわかるように、7時間の睡眠を確保することで得られるメリットは、仕事で最高のパフォーマンスを発揮するための基盤のひとつ。また、健康状態や心の健康にも好影響をあたえてくれます。そういう意味でも、効率の高い働き方を継続するためには充分な睡眠が不可欠なのです。(54ページより)

眠気を制する者がビジネスを制す

仕事の大敵である眠気が抑制されることで、集中力が向上し、結果として作業効率がアップします。これは、同じ時間でより多くのタスクをこなすことができ、全体の作業時間を短縮することができるためなのだそう。

また、眠気を適切に管理することで、仕事中のミスを減らすことも可能。

眠気がある状態では注意力が散漫になりやすく、結果としてミスが起こる確率が高まります。しかもミスがあると、修正などの無駄な時間が増えてしまうことにもなるでしょう。逆にいえば、眠気をコントロールすることで、そうした無駄な時間を削減し、全体的な時間効率を向上させることができるわけです。

眠気を抑えるためには、生活習慣や環境を改善し、適切な休息を確保することが重要。そこで著者は、眠気をコントロールするためのいくつかの方法を挙げています。

① 良い睡眠習慣を確立する:定期的な就寝時間と起床時間を設定し、週末も含めて一貫したスケジュールを守ることで、体内時計を整えることができます。

② 睡眠の質を向上させる:寝室を暗くし、静かで快適な温度に保つことで、良質な睡眠を促進します。また、寝る前にリラックスする習慣を取り入れることも効果的です。

③ 適度な運動:定期的な運動は、エネルギーレベルを向上させ、ストレスを減らすことができます。ただし、寝る直前の激しい運動は避けるようにしてください。

④ カフェインやアルコールの摂取を制限する:カフェインは覚醒作用があり、眠気を感じにくくなりますが、過剰摂取は睡眠の質を低下させることがあります。アルコールも、眠りを浅くさせるため、適量に抑えましょう。

⑤ 適切な食事:バランスの取れた食事を摂ることで、血糖値を安定させ、眠気をコントロールすることができます。特に、糖質の摂取量を適切に調整し、食事と食事の間隔も適切に保つことが重要です。

⑥ 午後の仮眠:短時間の仮眠(15〜20分程度)は、エネルギーを回復し、眠気を軽減する効果があります。ただし、長時間の仮眠や夕方以降の仮眠は、夜間の睡眠に影響を与えることがあるため、避けましょう。

⑦ 明るい光を利用する:昼間に太陽光を浴びることで、体内時計が調整され、眠気が抑えられます。(以上67〜69ページより)

眠気をコントロールすることで、集中力の向上、仕事中のミスの減少、疲労感の軽減、仕事へのモチベーションアップが可能になるはず。なお、これら7つの方法は個々の生活習慣や状況によって効果が異なるため、試行錯誤を繰り返しながら、自分にとって最適な方法を見つけることが大切だそうです。

いずれにしても生活習慣を見なおし、環境の改善、適切な休息を確保することによって、眠気をコントロールするべきだということです。(66ページより)

時短術は単に時間を節約するだけではなく、自身の成長をももたらすものだと著者は述べています。時短術を学び、実践することで、仕事がスムーズに進むだけでなく、周囲からの評価も高まるわけです。その結果、長期的なキャリアの開発にも役立つかもしれません。だからこそ、時間をうまく活用できていないという方は、本書を参考にしながら“一歩先”を目指すべきかもしれません。

Source: ぱる出版

メディアジーン lifehacker
2023年8月17日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク