自分の話ばかりしていませんか?40代からよい人間関係を築くために気をつけたい2つのこと

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40代からの自分革命 幸福に生きるための33の新習慣

『40代からの自分革命 幸福に生きるための33の新習慣』

著者
ヒデ(大嶋 英幹) [著]
出版社
KADOKAWA
ジャンル
社会科学/社会科学総記
ISBN
9784046065742
発売日
2023/12/20
価格
1,650円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

自分の話ばかりしていませんか?40代からよい人間関係を築くために気をつけたい2つのこと

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

40代は、体力の低下や体型の変化、若い人たちとの感覚的なすれ違い、お金の不安など、さまざまな問題と直面する時期かもしれません。40代半ばの海外起業家である『40代からの自分革命 幸福に生きるための33の新習慣』(ヒデ(大嶋英幹) 著、KADOKAWA)の著者も、ネガティブで元気がなく、人生を楽しめていない同世代が多いと感じているようです。

そこで40代の読者に向けて本書で明らかにしているのは、“人生を大逆転させ、「幸福感を持てる理想の人生」を手に入れるための手段”。その内容は、著者自身がいまも実践し、納得できる効果を得られているものばかりなのだとか。

特徴的なのは、理想の人生を手に入れるためには以下の「4つの軸」が欠かせないと強調している点です。

① コミュ力・モテ力

② 美容・美活

③ 筋トレ・ボディメイク

④ お金の知識(個人で稼ぐ力・資産形成・投資の考え方)

(「はじめに」より)

これら4つの軸を自分のなかに吸収することで、若々しさをいつまでも保つことができ、お金の心配をせず、自分のやりたいことを思う存分実現できる生き方が可能になるというのです。

つまりここでは、そのために身につけておくべき具体的な習慣や姿勢が明らかにされているわけです。きょうはChapter1「良い人間関係をつくる『本当のコミュ力・モテ力』」内の【成功を導くコミュ力の極意】のなかから、2つのポイントを抜き出してみたいと思います。

二人称で考える

著者によれば、他者とのコミュニケーションで大切なのは「二人称で考える姿勢」なのだそう。

ここでいう「2人称」とは、目の前の対話の相手、やり取りの相手(あなた)を意味します。

それを意識して相手目線に軸を置き、会話などのやり取りを行うように心掛けるのです。(32〜33ページより)

ところが年齢を重ねていくと、なかなか目の前の相手を意識できなくなるもの。つい自分の目線に立って、それまでの人生で得た知識や経験を長々と話そうとしてしまいがちだということです。

たとえば「嫌われる40代」は、職場や家庭内でアドバイスをする際に、嫌味だと思われてしまうことが多いのだと著者は指摘しています。しかし、もしそうなのであれば相手に不快感を与えてしまうだけで、なにも生み出すことはできません。

一方、注意やアドバイスを伝えるにしても、まずは相手の話をすべて聞き、自分が話すタイミングが訪れるのを待って相手の立場に寄り添ったことばで表現できるのが「好かれる40代」。そういう人は自分の成功体験をひけらかすようなこともせず、むしろ失敗した経験を自慢話のように披露できるユーモアを兼ね備えていたりもします。

たしかに相手が異性であっても同性であっても、どれだけ「自分を見習ってほしい」と訴えてみたところで、それに従ってくれる人はいないはず。けれども相手が自分に好感を持ってくれれば、こちらの意図は伝わりやすくなるわけです。

2人称で考える習慣を身に付けるには、「7:3の法則」を取り入れてみてください。相手と自分との2者間でコミュニケーションする際には、7割の時間は相手の話を聞き、自分が話す時間は3割に留めるのです。(35ページより)

相談をしてくる人の多くは、こちらの答えを求めているというよりは、「聞いてほしい」と思っているもの。にもかかわらず求められてもいないアドバイスをしてしまったのでは、印象が悪くなっても無理はないのです。

しかし二人称で考えることができていれば、アドバイスを与えるのではなく、話を聞きながら相手に寄り添うことが可能。その結果、相手は自分で答えを見つけられるようになるもの。それこそが重要だということです。(32ページより)

「また会いたい」と思ってもらうためにすべきこと

「また会いたい」と思われたいなら、まず自分のことは脇に置き、とにかく相手の立場から接するべき。なぜなら、接していて「楽しいな」と感じてもらえる瞬間が多ければ多いほど、相手は「この人にまた会いたい」と感じるものだから。

大切なのは、物事を「自分マター」にしないことです。自分を中心に置くのではなく、あくまでも相手の視点に立つように心掛けます。

「私は……」という1人称の姿勢ではなく、「あなたは……」という2人称の立場を優先して向き合えば、相手は必ず居心地の良さを感じてくれるでしょう。(37ページより)

また、相手に仲間意識や一体感を持ってもらうことも、コミュニケーションを図る際には大切であるようです。たとえば著者はクライアントと仕事をするとき、初対面の段階から「“私たち”のこのプロジェクトは……」という表現を用いるのだといいます。

そうすれば、相手と一緒にプロジェクトをよりよいものにしたいとの思いを伝え、自分自身にも思いを込められるから。そうした姿勢を示せばクライアントは仲間意識を感じ、ともにいい結果を目指そうと思ってくれるものだというのです。

「相手の視点に立つ」ことで、仕事だけでなく家族との関係のなかでも自分を魅力的な存在へと変えていけます。自分から相手に思いを寄せられれば、子どもたちには「カッコいい親」として映りますし、パートナーからも「素敵な相手」として見てもらえるでしょう。(38ページより)

つまり相手が誰であれ、「この人と一緒に時間を過ごしたい」「また会いたい」と思ってもらうには、まず相手を第一に考えながら接する必要があるということです。(36ページより)

本書を読み終えたら、書かれている内容をていねいに、そしてコツコツと実践してほしいと著者はいいます。1日に1つでもいいのでしっかりと続けていけば、人生は大きく変わっていくのだとも。よりよい40代を過ごすために、参考にしてみてはいかがでしょうか?

Source: KADOKAWA

メディアジーン lifehacker
2024年1月10日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

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