「小林秀雄と人生を味わう夕べ」<その3>美を求めて(第5回「骨董」/全6回)

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日本の近代批評の創始者・確立者として大きな足跡を残した小林秀雄は、深い思索と歯切れのよい文章で“人生の教師”としても仰がれ慕われました。その小林秀雄の主要な作品を順次取り上げ、小林秀雄とともに深くひろく人生を味わっていく集いです。

ご案内は、編集担当者として小林秀雄にじかに接していた新潮社の元編集者、池田雅延です。前半50分は各回の対象作品について池田がお話しします。後半50分は出席者全員での茶話会とし、毎回la kaguカフェからご用意するお茶とお菓子をお楽しみいただきます。これまで行った〈その1〉〈その2〉は老若男女問わず多くの方にお越しいただき、お楽しみいただいております。池田が質問にお答えしたりしながら、座談の名手でもあった小林秀雄をより身近に感じるひとときを過ごします。

今回から始まる〈その3〉では「美を求めて」と銘打って、小林秀雄が生きた美の世界の扉をひらきます。近代批評の創始者と讃えられ、今なお人生の師表と仰がれる小林の仕事は、そのことごとくが美とともにありました。今シリーズのテーマ「美を求めて」は、もうすこし後で取り上げる小林の作品「美を求める心」を先取りしたものですが、小林にとって「人生を求める心」はとりもなおさず「美を求める心」でした。では小林は、どういうふうに美と生きて人生と出会ったか、その機微を小林自身が美の体験記にこめた肉声から聞き取っていきましょう。

第5回は「骨董」を読みます。昭和10年代の半ばから終わり頃まで、小林は陶磁器をはじめとする骨董に熱中していました。ある日、友人の青山二郎と東京日本橋の骨董店で雑談していた小林は、鉄砂で葱坊主を描いた李朝の壺に心を奪われ、新品の高級時計と交換してしまったといいます。そこから始まった熱狂を、自身が人心地ついて振り返った文章が「骨董」です。小林秀雄の「美」への感性を深く味わえる文章です。是非ご参加ください。

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日時:2016/02/18(木) 18:50 – 20:30
会場:ラカグ2F soko
▼チケット販売はこちら▼
http://peatix.com/event/138421

●小林秀雄と人生を味わう夕べ<その3> 美を求めて

・日程と 取り上げる作品
2015年10月15日 「慶州」【終了】        
2015年11月19日「伝統」【終了】
2015年12月17日「ガリア戦記」【終了】
2016年1月21日「無常という事」 【終了】
2016年2月18日「骨董」         
2016年3月17日「真贋」

【これまでのレクチャーで取り上げた作品】

<その1>小林秀雄が“ほめた”天才たち(2014年10月~2015年3月)
ランボオ詩集・ランボオIII/ドストエフスキイの生活 /モオツァルト/ゴッホの手紙/近代絵画/本居宣長

<その2>文学を読むⅠ (2015年4月~2015年9月)
小説『一ツの脳髄』/様々なる意匠/志賀直哉/小説『Xへの手紙』/アンドレ・ジイド/故郷を失った文学

※毎月第3木曜日、18:50~20:30を予定していますが、やむを得ぬ事情で変更する可能性があることをご了承ください。

※小林秀雄と人生を味わう夕べ」は、上記の<第3期>終了後も小林秀雄作品を文学、歴史、骨董、絵画、音楽、学問などのグループに分け、<第4期><第5期>……として6篇ずつ半年単位で取り上げていく予定です。

2016年1月27日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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