カラテカ矢部太郎、漫画家デビュー 芸人仲間も太鼓判 

特集・インタビュー

40
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 お笑いだけでなく、さまざまな外国語に挑戦したり、気象予報士の資格を所持していたり、俳優として映画や舞台に出演したり……マルチな才能を発揮している矢部太郎さんが、このたび手がけたのはなんと漫画連載! その創作秘話や、まだ漫画に描かれていない大家さんとのエピソードなどを特別に伺いました!

――大家さんとの交流を漫画に描こうと思ったきっかけは?

 大家さんとホテルでお茶をしていたとき、以前、仕事でご一緒させていただいた漫画原作者の倉科遼先生と偶然出くわしたんです。倉科先生は、僕が親戚のおばあちゃんと一緒にお茶をしているんだと思って声をかけてきてくださったんですが「いえ、こちらは大家さんです」とご紹介すると、すごく面白がってくれて。「それは漫画になるよ! 矢部君がぜひ描くべき」と勧めてくださったんです。そんなに面白いと思ってもらえるんなら、挑戦してみようかなと思ったのがきっかけですね。

ooyasantoboku02

――漫画はもともとお好きなんですか?

 漫画はすごく好きです。最近読んだものだと東村アキコ先生の『かくかくしかじか』がとても良かったです。「ああ、漫画描こう。描きたい」と思いました。西原理恵子先生も好きですね。あと、楳図かずお先生には顔も似てるとよく言われます(笑)。もちろん楳図先生の作品も大好きです! 

――漫画がお好きだということですが、絵本作家であったお父様の影響はあったのでしょうか?

 父は昔から、新作を書くと必ず僕に見せてくれていました。僕も読むのが楽しくて一生懸命感想を伝えたりして。小さいころは、父と一緒に動物園にスケッチに行ったりしていました。昔から絵を描くのは好きな子供だったと思います。大人になってからも、芸人仲間がライブで使う絵を描いてあげたりしてました。

――お笑い芸人や俳優としてのご経験が、漫画を描くうえで生きていると感じたことはありますか?

 登場人物二人の会話を中心に物語が進んでいくというスタイルは、漫才に似ていると思います。小説だと地の文、第三者の視点を入れないといけないので僕にはちょっとチャレンジしづらいですね。あと、映画出演の仕事をしていると、監督からカット割りの話を聞く機会があるんです。監督は、絵で場面を見せるということを常に意識していて。そういう話を聞いたうえで演技をした経験というのは、漫画を描くにあたっても非常に大きかったと思います。どういう角度からどうやって見せたら伝わるのか、ということが分かったというか。「描けるかも」と思ったのはそういう経験があったからだと思っています。

――大家さんは漫画をご覧になってなんと仰っていますか?

「私、こんなに頭大きくないわ。あと、小さい目がチャームポイントだからそれをちゃんと描いてほしかったわ」って。プライバシーのこともあるし、大家さんや家の外見はわざと変えて描いているんですけどね(笑)。でも漫画に描かれること自体はとても喜んでくださいました。「私も『のらくろ』とか『フクちゃん』とか好きだから、なんでも描いて」って(笑)。

3

ooyasantoboku03

――芸人仲間の反応は?

 漫画の中に「先輩芸人」っていうキャラクターが出てくるんですけど、これは実際に仲良くしていただいているほんこんさん、板尾創路さん、木下ほうかさんを足して三で割ったイメージのキャラクターなんです。そのお三人には是非にと言って読んでいただきました。僕は普段あまり褒められることがないんですけど「面白い」って言ってもらえましたね。すごく嬉しかったです。あとは品川庄司の庄司さんも「これは面白い」って。僕はお笑い芸人なので、「面白い」は最高の褒め言葉なんです。お笑いの先輩方から「面白い」って言ってもらえるのはやっぱりすごく嬉しいです。
 相方の入江君は、僕とは性格もライフスタイルも全く違いますが、僕のちょっと変わった生活やそれを描いた漫画を、不思議に感じながらも面白がってくれています(笑)。

――芸人仲間で実際に大家さんにお会いになった方は?

 芸人仲間には、相方の入江君も含めてまだ誰も紹介したことがないんです。大家さんはとてもお上品な方なので、お笑いのライブなんかは刺激が強すぎるかなと思って。でも、小堺一機さんはお会いしたことがあります。大家さんは「ごきげんよう」にご出演されたことがあるんです。

――えっ、大家さんが「ごきげんよう」にご出演されたんですか?

 はい。僕が以前「ごきげんよう」に出演したとき、スタジオで大家さんのお話をしたら、小堺さんが「ぜひ会いたい」と仰って。夏休みスペシャルのときに僕と大家さんの家を訪問してくださったんです。大家さん、サイコロトークにもチャレンジしたんですよ。堂々としてらっしゃいましたね(笑)。

ooyasantoboku04

――今後の抱負を聞かせてください

 僕の実生活の課題でもあるんですけど、大家さんを笑わせたいなと。大家さんの笑いのツボがわからなくて、笑わせたことがないんです。普段漫画を読まないような、大家さんの世代の方にもぜひ読んでもらって、面白いと思ってもらいたいです。まだまだ描きたいエピソードがたくさんあるので、みなさんに楽しんでもらえるよう頑張って描いていきます!

矢部太郎さんの「大家さんと僕」第1回をBookBangにて掲載中です。最新話は現在発売中の「小説新潮」でお読みいただけます。

矢部太郎(やべ・たろう)
一九七七年東京都生まれ。お笑いコンビ・カラテカのボケ担当。芸人としてだけでなく、映画や舞台など俳優としても活躍している。父親は絵本作家のやべみつのり。

Book Bang編集部
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ニュース