『雨、太陽、風 天候にたいする感性の歴史』アラン・コルバン編、小倉孝誠監訳

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『雨、太陽、風 天候にたいする感性の歴史』アラン・コルバン編、小倉孝誠監訳

[レビュアー] 産経新聞社

かつて太陽の熱は避けるべきものだった。それが変わったのは、清潔さや健康のための効用が説かれたからだ。嫌われていた雨は、同じ雨にぬれるという体験を通して為政者と群衆の一体感を生んだ。「自然と環境の文化史」を概説した一冊。

気象に対する感情は、時代とともに変化するとみる。雷雨の項では、フランス革命という大動乱と気象の関係も考察。当時は確かに雷雨が多かった。革命行動との直接的な関係というより、それが動乱の象徴として果たした重みに注目している。編者は『においの歴史』などで知られるフランスの歴史家。(藤原書店・2970円)

産経新聞
2022年10月30日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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