「話しやすい人」に共通する4つのマインドを持てば、人生は好転する

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話しやすい人になれば人生が変わる

『話しやすい人になれば人生が変わる』

著者
村本篤信 [著]
出版社
アルファポリス
ジャンル
社会科学/社会科学総記
ISBN
9784434317798
発売日
2023/03/30
価格
1,540円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

「話しやすい人」に共通する4つのマインドを持てば、人生は好転する

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

話しやすい人になれば人生が変わる』(村本篤信 著、アルファポリス)の著者は、18年の実績を持つライターであると同時に、ドラァグクイーンとしても27年の活動実績を持つという人物。

非常に稀有なキャリアの持ち主ですが、これまでやってこられた理由のひとつは、自身が「話しやすい人だった」ことにあると分析しているのだそうです。

自分で言うのもなんですが、私は今まで、人からよく「話しやすい」と評価されてきました。(中略)

話しやすい人であることは、ビジネスにおいてもプライベートにおいても、大小様々なメリットをもたらしてくれました。

話しやすい人だと、取材がスムーズに進みますし、たくさんの人と仲良くなることができ、情報も集まってきます。

私はフリーランスになって以来、営業活動らしいことをほとんどしたことがなく、仕事はすべて、人とのつながりによって舞いこんできました。そんなご縁をいただき、育むことができたのは、話しやすい人だったおかげではないかと思うのです。(「はじめに」より)

人から「話しやすい」と思われるようになれば、必然的に話す機会が増えるため、人の輪が無理なく広がっていくはず。その結果、情報も集まりやすくなることでしょう。したがって仕事がスムーズに進むようになり、人生が楽しくなるということ。

つまり、そうした日常的な実感を軸として、著者はここで「話しやすい人になるための方法」を、さまざまな角度から解説しているのです。そんな本書のなかから、きょうは第2章「マインド編」に焦点を当ててみたいと思います。

「話しやすい人はこう考えている!」というヘッドラインがついていることからもわかるように、明かされているのは「話しやすい人に共通する考え方」です。

1. 他人に興味を持つ

話しやすい人になるためにもっとも大切なのは、他人に対して興味を持つことだといいます。興味を持つことができれば、自然に相手の話を聞こうという気持ちが生まれ、それは話を聞く態度にも表れるからです。

とはいえ、他人にあまり興味が持てないという方はどうしたらいいのでしょうか? このことについて著者は、「他人に興味を持つためのいちばんの方法は、人の話をきちんと聞くこと」ではないかと考えているのだそうです。

事実、自身ももとから他人への関心が強かったわけではないようです。仕事やプライベートでいろいろな人と出会い、話を聞く機会が増えた結果、他人の人生や価値観を知るおもしろさがわかったのだというのです。

そんな経験があるからこそ、一度誰かの話をきちんと聞くことの大切さを理解しているのでしょう。話を聞くことでその人に関する情報が自分のなかにインプットされたら、「その人のことをもっと知りたい」という思いが生まれるかもしれないと実感しているわけです。(152ページより)

2. 他人を尊重する

話しやすい人になるためのマインドの2つ目は、他人を尊重する姿勢。つまりは、「この世に生きるすべての人に、それぞれの人生があり、学ばせてもらえるものがあると考えること」

年齢や性別、セクシュアリティ、国籍、財産や社会的地位や外見的魅力の有無、自分にとってのメリットなどでジャッジをせず、相手をリスペクトし、ていねいに謙虚に話を聞く。

その思いはやはり相手にも伝わるのではないか、という気がします。(157〜158ページより)

話している相手がなんだか偉そう、自分を見下している感じがする、自分の話を雑に聞いているなどと感じたら、多くの人は不快な気持ちになるに違いありません。少なくとも目の前の相手のことを、話しやすい人だとは思わないはずです。

また、初めから「この人の話はちゃんと聞かなくていい」と心のなかでシャットアウトしてしまうと、相手のなかに学びとなる部分があったとしてもそれを見落としてしまうことになりかねません。だからこそ、他人に対して興味を持つ上でも、相手を尊重することは大切なのです。(157ページより)

3. 自分自身を受け入れる

3つ目は、「自分自身を受け入れる」こと。

私は、自分自身を受け入れるというのはーー

自分のダメなところ、弱いところ、ずるいところも含めて「それが自分なのだ」と思えるようになることだと考えています。(163〜164ページより)

話しやすい人になることと、自分自身を受け入れること、両者はあまり関係がないように感じるかもしれません。しかし、自分自身を受け入れると、人は他人をフラットに好きになり、他人とフラットに接することができるようになるというのです。

また自分自身を受け入れると、「自分の存在価値をアピールしなければ」「自分の立場を守らなければ」といった焦りから解放され、他人の話を落ち着いて聞くことができるようにもなるもの。結果的にはそれが、話しやすいと思われることにつながっていくのではないかと著者は考えているのだそうです。(163ページより)

4. 自分を大きく見せようとしない

自分を大きく見せようとする人は、往々にして、会話の相手を「自分の観客」にしてしまう傾向があります。

相手に口を挟む隙を与えないどころか、ほかの人が話しているときに、会話を横取りしてまで「自分がどれほどすごい人間なのか」をアピールし、しかも「否定することは許さない」という空気を全面に出してくることが、しばしばあるのです。(175〜176ページより)

でもそれは、人と接する際、鎧をまとっているのと同じこと。また、自分をも緊張状態に追い詰める可能性すらあります。そういう意味でも心がけたいのは、つねに相手について考える姿勢を持つこと。

そうすれば自分自身も相手もリラックスでき、話しやすい人と思われることが増えるのではないか。著者はそう考えているわけです。(183ページより)

もしも「もっと自分を好きになりたい」「もっといろいろな人と仲よくなりたい」「もっと仕事の成績を上げたい」と考えているなら、本書が役立つかもしれないと著者は述べています。

自分らしさを生かしながら「話しやすい人」になるために、参考にする価値はありそうです。

Source: アルファポリス

メディアジーン lifehacker
2023年4月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

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