『ハクビシンの不思議』
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『ハクビシンの不思議』増田隆一著
イタチに似たハクビシンは、頭から鼻へ走る白い線が特徴だ。2002~03年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の世界的流行で感染源と疑われ、知名度が上がった。近年は東京で電線上を走る姿が目撃されるなど生息地を拡大、住宅の屋根裏にすみつく被害も。
この厄介な害獣は日本の在来種か外来種か。長年の謎を動物学者が解明する。分布域は東南アジアや中国、台湾など。国内では本州や四国に広く分布し、なぜか北海道・奥尻島にもいるという。生息環境や国内の分布拡大ルートなど多角的な視点から人間との関係を探り、好奇心を刺激してくれる一冊。(東京大学出版会・3300円)