【児童書】『DJ YOYO アゲイン』おおなり修司文、飯野和好絵
[レビュアー] 産経新聞社
遊びたい気持ちを抑え、勉強している子供の横に現れる「DJ YOYO」なる謎の人物。「YOYO あそぼうYO」などと、軽快なリズムに乗りながら(?)次々と誘惑を仕掛けてくる。それならばと、子供は宿題を手伝うよう求めて掛け合いが始まるのだが、算数を巡るDJ YOYOの「じんせいとは、けいさんどおりには いかないものなんだYO」という返しに、笑ってしまった。
愉快な絵本だが、大人でもサボりたくなるときはある。DJ YOYOは年齢を問わず人々の心にすむ小悪魔か。掛け合いの結末を見て、仕事に向き合う姿勢を見つめ直した。(絵本館・1540円)