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- 娘が不登校になりました。「うちの子は関係ない」と思ってた
- 価格:1,100円(税込)
平成27年度の「学校基本調査」(文部科学省調べ)によると、中学生全体から見た不登校児童の割合は2.76%で、36人に1人が不登校の状態にあるといわれています。果たして、中学校の現場では何が起こっているのでしょうか?
◆思春期の子供を襲う「起立性調整障害」とは?
現在も200人を超える不登校児をサポートしている不登校支援センターのカウンセラー中山智樹氏は、『娘が不登校になりました。「うちの子は関係ない」と思ってた』(著・小林薫)の解説コラムでこう語ります。
「「不登校」と聞いて、一番はじめに大人たちが思い浮かべることは「いじめ」や「学校関係のトラブル」ですが、現在は学校の配慮やスクールカウンセラーの設置といった環境の整備で、それが原因となることは少ないようです。
実は「朝、起きられない」ということが、突き詰めるときっかけになることが多いのです。これは医学的にいうと「起立性調整障害」という症状で、おもに思春期の子供に多くみられます。ストレスや体の成長にともなう自立神経の異常で体内の生活リズムが崩れ、「朝起きられないが、夕方から夜になるとウソのように元気なってしまう」ように見えます。しかし、サボることができないマジメな子供は、親御さんたちに「どうして学校にいけないの?」と聞かれると「起きられないから」とはいえず、その理由を必死に考え出します。「おなかが痛いから」「学校の先生が嫌いだから」など、後付けで考え出したその理由にしばられてしまい、ますます登校することが困難になってしまうのです」
ぼんやりした原因から、さらに後付けされた「いいわけ」によって、ますます学校にいくことが難しくなってしまう……これが現代の不登校児のリアルな姿なのかもしれません。
◆「無理やり学校に連れていく」はNG!
小林薫さんの中学2年生になる娘も、ある日突然朝になると「おなかが痛い」と布団の中から出てこず、学校にいかなくなってしまいます。同書は「今まで、楽しそうに学校に通っていたのに、どうして!?」と混乱しながら、母親である小林さんが、フリースクールを探したり、私立中学へ娘を編入させたり、なんとか娘の通えるところを探し奮闘する姿を描いています。
誰でも突然「不登校児」になってしまう可能性があります。そうなった時、保護者はどう対処すればいいのか。上記、中山氏は「原因を聞きすぎること」「ハードルを下げすぎること」「無理やり学校に連れていくこと」がNG行動だと語ります。不安であっても直接登校を促進させることは第三者に任せ、「子供が話をしてきたら聞く」というスタンスを守り、家庭を「安心できる場所」にしていくことが、不登校脱出の第一歩となりそうです。
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