『枝野ビジョン』がベストセラー 次期衆院選を睨んだ覚悟の一冊

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 5月25日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『在宅ひとり死のススメ』が獲得した。
 第2位は『スマホ脳』。第3位は『どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち(2)』となった。

 4位以下で注目は7位に初登場の『枝野ビジョン 支え合う日本』。立憲民主党の枝野幸男代表が政治のあるべき姿を論じた一冊だ。枝野代表は2014年ごろから執筆をはじめ、激動の政治生活を続けるなかで何度となく加筆修正を加えながら7年をかけて上梓したという。また同書の前書きで《政権選択選挙=衆議院総選挙までに世の中に示したいと思ってきた》と綴っており、この秋までに行われる次期衆院選で政権を掴むという覚悟を示した一冊となっている。「保守本流」を自認する立憲民主党はどのような社会を目指しているのか。国民に「自助」を強いることなく、「支え合い、分かち合う」社会とはどのような仕組みなのか。これまでの自民党政治、新型コロナウイルス感染症への対応、東日本大震災で得た教訓などを交えながら、枝野代表はたっぷりと語っている。衆院選までに一度は読むべき一冊といえるだろう。

1位『在宅ひとり死のススメ』上野千鶴子[著](文藝春秋)

累計111万部ベストセラー『おひとりさまの老後』シリーズ、最新作!  「慣れ親しんだ自宅で、自分らしい幸せな最期を迎える方法」を提案。(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン[著]久山葉子[訳](新潮社)

平均で一日四時間、若者の二割は七時間も使うスマホ。だがスティーブ・ジョブズを筆頭に、IT業界のトップはわが子にデジタル・デバイスを与えないという。なぜか? 睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下、依存――最新研究が明らかにするのはスマホの便利さに溺れているうちにあなたの脳が確実に蝕まれていく現実だ。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラーがついに日本上陸。(新潮社ウェブサイトより)

3位『どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち(2)』宮口幸治[著](新潮社)

「頑張る人を応援します」。世間ではそんなメッセージがよく流されるが、実は「どうしても頑張れない人たち」が一定数存在していることは、あまり知られていない。彼らはサボっているわけではない。頑張り方がわからず、苦しんでいるのだ。大ベストセラー『ケーキの切れない非行少年たち』に続き、困っている人たちを適切な支援につなげるための知識とメソッドを、児童精神科医が説く。(新潮社ウェブサイトより)

4位『現代語訳 論語と算盤』渋沢栄一[著]守屋淳[翻訳](筑摩書房)

5位『人新世の「資本論」』斎藤幸平[著](集英社)

6位『名画で読み解く プロイセン王家 12の物語』中野京子[著](光文社)

7位『枝野ビジョン 支え合う日本』枝野幸男[著](文藝春秋)

8位『ルワンダ中央銀行総裁日記 増補版』服部正也[著](中央公論新社)

9位『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治[著](新潮社)

10位『生贄探し 暴走する脳』中野信子、ヤマザキマリ[著](講談社)

〈新書ランキング 5月25日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年5月29日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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