天皇退位 何が論じられたのか

おことばから大嘗祭まで

天皇退位 何が論じられたのか

著者
御厨 貴 [著]
出版社
中央公論新社
ジャンル
社会科学/政治-含む国防軍事
ISBN
9784121101044
発売日
2020/03/09
価格
2,200円(税込)

内容紹介

2016年7月のNHK「天皇退位スクープ」、翌月の「天皇ビデオメッセージ」から3年余。すでに新天皇が即位し、元号も「令和」となった。当初、そもそも憲法に定められていない「退位」は可能なのか、天皇の「意志」によって制度が変えられることがあってよいのか、と政府・識者が困惑したにもかかわらず、国民世論の支持により、一代限りの退位を可能とする特例法が成立した過程については、記憶に新しいだろう。しかし、たとえば「象徴」とは何なのか、天皇の「公務」とは何か、新たなコンセンサスが生まれたわけではなく、女性天皇を容認するか否かについても、棚上げになったままである。

 本書は、この3年間に、誰が、どんなことを言ってきたのか、その論点を整理し、積み残した課題を提示するものである。今回の有識者会議(天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議)の座長代理を務めた編者が、3年分の雑誌論文、インタビュー、新聞記事などから、自身の主張とは相容れないものも含めて、意味があると認め、選んだものを論点ごとにまとめて掲載し、それぞれについてコ
メントを付す。イデオロギーなき時代の混沌とした思想状況も浮かび上がる。

データ取得日:2024/04/22  書籍情報:JPO出版情報登録センター
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