夏目家のそれから

夏目家のそれから

著者
半藤 末利子 [著]
出版社
PHP研究所
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784569856452
発売日
2024/01/31
価格
1,870円(税込)

内容紹介

漱石亡きあと、残された夏目家の人々はどう生きたのか――。
日本近代文学の巨人・夏目漱石の孫にして、作家・半藤一利の妻でもある著者が綴る、個性豊かな親族たちとのエピソード。
当時を生きた著者だけが知る、夏目家に関するエッセイを集めた、滋味あふれる一冊。

「漱石の顔が千円札に登場した時、『お祖父さんがお札になるってどんなお気持?』とよく訊かれた。母筆子は、『へーえ、お祖父ちゃまがお札にねぇ。お金に縁のあった人とは思えないけど』という感想を述べたが、私にはこれといった感慨は湧かなかった。漱石にお祖父さんという特別な親しみを抱いたことがなかったからかもしれない。それは一つには四十九歳で没したため、私が漱石に抱かれたりした記憶を持たないせいであろう。しかし一番の理由は母が折に触れて語ってくれた漱石の思い出が、余りにも惨憺たるものだったからであると思う」――本書「母のこと・祖母のこと」より。

データ取得日:2024/04/23  書籍情報:JPO出版情報登録センター
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