作家・万城目学が本当に書きたかった一作『バベル九朔』に新川優愛「信じて言ったことは叶うと励まされた」

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 作家の万城目学さん(40)の新作『バベル九朔』(KADOKAWA)が3月19日「王様のブランチ」で特集された。万城目さんは今年でデビュー10周年。これまで日常にファンタジーを持ち込んだ作品で人気を博し、映像化される作品も多く残してきた。しかし今作は万城目さん自身が「表紙に万城目学と名前がなかったら、わからないかもしれない」と語るほど、これまでの作品とは一風変わった仕上がりになっているようだった。

■「夢を見る」ことは「無駄」なのか

『バベル九朔』の主人公は雑居ビルの管理人をしながら小説家を目指し、新人賞に応募しては落選を繰り返す日々を送っている。ある日雑居ビルのなかで不気味な黒ずくめの女と出会う。鳥の目をもつ彼女から逃げる主人公はビルに隠された謎に触れてしまう。そして異様な「バベル」の世界に迷い込んでしまう。夢と現実、真実と嘘が交錯するファンタジーとも読めるが、夢とは、才能とはなにかを問う青春小説としても楽しめる一作だ。

 実は万城目さんは主人公と同じくビルの管理人をしながら小説を投稿していた時期があり、今作のなかには万城目さんの実体験が随所に盛り込まれているという。今作の主人公は小説家を夢見ながら成果の出ない時間を過ごしているため、「無駄」という言葉が大事な役割を持って何度も出てくる。しかし万城目さんは「打算なく時間とエネルギーを注ぎ込むことは非常に美しい」と語り、それが今作のテーマになっていると明かされた。

■万城目学が本当に書きたかった一作

 番組解説者で早稲田大学准教授の市川真人さんは同作の中から「心に浮かべ言葉にしたことが真実になる」との一文を紹介し、「主人公はいつデビューするかわからない、必死で夢を追いかけている。本当にデビュー前の万城目さんの気持ちがそのまま書かれている一文でした」と語り、「エンタテインメントを10年書いてきた万城目さんが10~15年前に本当に書きたかったことを書いた。読んでいて熱くなる一冊だった」と解説した。番組MCの新川優愛さん(22)も「言霊のように、信じて言ったことは叶うよ、と励まされた」と同作で勇気づけられたことを明かした。

「王様のブランチ」はTBSにて毎週土曜日9:30から放送中。

Book Bang編集部
2016年3月23日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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