-
- 近畿地方のある場所について
- 価格:1,430円(税込)
■実録風の「薦めたくなる怖さ」
不思議なタイトルと、ただならぬ気配も感じさせる表紙写真で、ランキングを席巻しているホラー小説。
語り手のライターが、オカルト雑誌の編集者と近畿地方の「ある場所」に潜む怪異を追う。山に囲まれたその一帯はダムやトンネル、神社などの廃虚があり、長年謎の自殺や行方不明が相次いでいた。それらの記事や読者投稿、ネット情報、取材記録を交えて物語が進む。
「こっちにおいでー かきがあるよー」と山に誘う白い巨体。呪いの動画と両手を上げたままジャンプし続ける女。女の子を捕まえる遊び「まっしろさん」…。淡々とつづられる怪異譚(たん)に恐怖感が高まる。
今年1~4月に小説投稿サイトに1話ずつ載り、SNSで「とても怖い」と話題に。毎回考察が飛び交う盛り上がりに本書編集担当の和田寛正さんが連載途中で書籍化をオファーし、著者のデビュー作となった。
初版は3万部。8月末の発売後、1週間で増刷となり、現在3刷6万5000部。「共有したり、人に薦めたりしたくなる怖さ。自分は何が怖かったか話題にできるポイントが多いのもよかったのでは」と和田さん。袋とじなど書籍化での仕掛けも怖いと評判だ。(KADOKAWA・1430円)
三保谷浩輝
産経新聞社「産経新聞」のご案内
産経ニュースは産経デジタルが運営する産経新聞のニュースサイトです。事件、政治、経済、国際、スポーツ、エンタメなどの最新ニュースをお届けします。
関連ニュース
-
加賀恭一郎シリーズ「新参者」にも登場 松宮刑事が主人公のスピンオフ作品『希望の糸』がベストセラー
[ニュース](日本の小説・詩集/歴史・時代小説/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド)
2022/07/23 -
「鋼の錬金術師」だけじゃない 荒川弘のもう一つの顔「百姓貴族」最新刊が発売
[ニュース](コミック)
2017/12/09 -
角川文庫「カドフェス 2017」Twitterキャンペーン実施 著者サイン本・図書カードなど
[イベント]
2017/07/12 -
百田尚樹 マスメディア風刺の効いた“社会派”ミステリ『野良犬の値段』文庫版でベストセラー
[ニュース](日本の小説・詩集/ライトノベル/歴史・時代小説)
2022/05/21 -
「ファンの方への恩返しになるようなものになれば」乃木坂46 中田花奈 1st写真集がベストセラー1位!
[ニュース](サブカルチャー/タレント写真集/タレント本)
2020/10/24