本屋大賞受賞作『成瀬は天下を取りにいく』が1位 毎日新聞夕刊で話題の小説『水車小屋のネネ』もランクイン[文芸書ベストセラー]

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 5月8日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『成瀬は天下を取りにいく』が獲得した。
 第2位は『俺たちの箱根駅伝 上』。第3位は『成瀬は信じた道をいく』となった。

 1位から3位は先週と変わらず。1位の『成瀬は天下を取りにいく』は4月10日に発表された「2024年本屋大賞」を受賞した作品。3位はその続編。我が道を行く少女・成瀬の青春と成瀬により影響を受け変わっていく人々を描く。2位の『俺たちの箱根駅伝 上』は池井戸潤さんの最新長編。ランナーとテレビマン、双方の視点から箱根駅伝を描く。

 4位以下で注目は7位にランクインした『水車小屋のネネ』。毎日新聞夕刊で連載されていた津村記久子さんによる長編小説。18歳と8歳の姉妹がしゃべる鳥〈ネネ〉に見守られ二人で生活していく40年を描く。姉妹の成長を見守る街の人々の優しさが心に沁みる作品と評判だ。同作は2024年本屋大賞で第2位を獲得している。文芸ジャーナリストの佐久間文子さんは《姉妹のいる場所は、バブルやバブル崩壊といった世の喧騒から離れ、まるでおとぎ話のようだが、二人は堅実に自分の暮らしを組み立てていく。無暗に人に頼らないが、信頼できる人の厚意は受け取り、次の人へ手渡す。その手渡しかたがさりげなく、心があたたかくなる。》と評している。

1位『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈[著](新潮社)

中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない!話題沸騰、圧巻のデビュー作。(新潮社ウェブサイトより)

2位『俺たちの箱根駅伝 上』池井戸潤[著](文藝春秋)

池井戸潤最新長編!逆境を、越えてゆけ 池井戸潤の最新長編の舞台は、「東京箱根間往復大学駅伝競走」――通称・箱根駅伝。若人たちの熱き戦いが、いま始まる!(文藝春秋ウェブサイトより抜粋)

3位『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈[著](新潮社)

成瀬の人生は、今日も誰かと交差する。「ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の受験を見守る父、近所のクレーマー主婦、観光大使になるべく育った女子大生……。個性豊かな面々が新たに成瀬あかり史に名を刻む中、幼馴染の島崎が故郷へ帰ると、成瀬が書置きを残して失踪しており……!?読み応え、ますますパワーアップの全5篇!(新潮社ウェブサイトより)

4位『俺たちの箱根駅伝 下』池井戸潤[著](文藝春秋)

5位『すべての恋が終わるとしても -140字の恋の話-』冬野夜空[著](スターツ出版)

6位『くま クマ 熊 ベアー 20.5』くまなの[著](主婦と生活社)

7位『水車小屋のネネ』津村記久子[著](毎日新聞出版)

8位『spring』恩田陸[著](筑摩書房)

9位『N』道尾秀介[著](集英社)

10位『捨てられ才女は家族とのんびり生きることにします』yocco[著](スターツ出版)

〈文芸書ランキング 5月8日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2024年5月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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