【気になる！】文庫『切願　自選ミステリー短編集』長岡弘樹著

短編ミステリーの名手にして、警察小説『教場』シリーズの連続ドラマ化で話題の著者は、今年で作家生活２０周年。この間に発表した１２０編超の短編小説から、５編を収録した。

担当患者の弟を釣りに誘った医師、死刑囚に風船を渡した刑務官、けが人を病院に搬送せず救急車を走らせ続ける救急隊員…。それぞれの「なぜ」と「切なる願い」に引き込まれる。

ほろ苦さが残る人間ドラマの５編に加え、著者が「出発点」という小説推理新人賞受賞作「真夏の車輪」も初収録。あとがきの自作解説や、表紙の写真の“謎解き”まで楽しめる。（双葉文庫・７３７円）

• 双葉社
• 長岡弘樹
• 切願　自選ミステリー短編集

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