『世帯年収1000万円』
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『世帯年収1000万円』加藤梨里著
[レビュアー] 産経新聞社
「パワーカップル」と呼ばれることもある世帯年収1000万円以上の共働き夫婦は、余裕のある暮らしをしているか。住居費・教育費・生活費の数字から推定した。平均年収に近い500万円を夫婦がそれぞれ稼ぎ、何とか家族を養う家庭が少なくないという。
職場に近い都心の住宅価格が共働き家庭の実需などにより高騰し、物価高や税・社会保険料の負担増、子供を預けるための保育料が家計を圧迫。教育費を巡っては、国の高校無償化や児童手当のような公的支援には所得制限があり、年収1000万円は支援をほとんど受けられなくなる境界線だと指摘する。(新潮新書・880円)