書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます
新書はこれを読め!
橘玲『テクノ・リバタリアン』(文春新書)は、イーロン・マスクやサム・アルトマンなど、高い数学的能力を持つ巨大テックの創業者たちが、いかに世界を変えつつあるかを緻密に描きだす。自由や合理性より、とかくウェットな人間関係が幅を利かせる日本社会には痛烈な分析だ。
室橋裕和『カレー移民の謎』(集英社新書)は、全国各地で増え続けるインドカレー店の内実に迫る異色ノンフィクション。東南アジアをはじめ、日本の移民社会に通じた著者の取材がリアルな味わいを増幅させる。
マイク・モラスキー『ピアノトリオ』(岩波新書)は文学やジャズ、居酒屋など、長年、日本の戦後文化を研究してきた著者が、ピアノトリオの発展史とその聴き方を、実演者らしく具体的に教えてくれる。
数学と物理といえば、高校時代に挫折した人も多いはず。田口善弘『学び直し高校物理』(講談社現代新書)は、いわば初学者向けの「読める教科書」。現象には理由がある、そんな物理の世界が垣間見える好著。
加山雄三『俺は100歳まで生きると決めた』(新潮新書)は、87歳を迎えた“永遠の若大将”が、生い立ちや仲間たちのこと、多忙の中にも充実した70代、愛船の火災や病に見舞われた80代まで、来し方と未来を見据えて語る人生論。