小竹めぐみ/小笠原舞 子育てのつらさは9割が思い込み!?

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いい親よりも大切なこと

『いい親よりも大切なこと』

著者
小竹 めぐみ [著]/小笠原 舞 [著]
出版社
新潮社
ジャンル
芸術・生活/家事
ISBN
9784103506218
発売日
2016/12/16
価格
1,296円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

小竹めぐみ/小笠原舞 子育てのつらさは9割が思い込み!?

[レビュアー] 小竹めぐみ(保育士起業家)/小笠原舞(保育士起業家)

 保育士起業家として活動している私たちは、勤務先の保育園や幼稚園だけでなく、小中高校での保護者向けの講座などを通して、幅広い年齢のお子さんを持つママたちの本音に触れてきました。

 子育てにおいて「とにかく睡眠時間が足りない」「だんだん重くなってきて、抱っこすると腰が痛い」など、身体的なつらさは出てくると思います。それらを「思い込み」というつもりはありません。

 ただ、「子どものために、いい親でありたい」という思いがあるからこそ、悩んでいるママ(もちろんパパも)が、多くいると感じています。

「子育てをちゃんとできない自分はダメな親なのではないか」と思ったり、提供されるたくさんの情報のうち、何が正解かわからず途方に暮れてしまったり……。

 大人が手をかけすぎなくても、子どもはちゃんと成長する力を持っています。ここでは、子どものためにもなって、親も楽になれる「しなくていいこと」を、いくつかご紹介したいと思います。

◎いつも笑顔じゃなくていい

「はい、こっち見て笑って~」などと言って、写真を撮る人は多いと思います。大人はとりわけ笑顔を好みがち。確かに、笑顔を見ると楽しい気持ちや嬉しい気持ちになりますよね。

 でも、笑顔だけを認めるのは、「笑顔じゃなければいけない」というメッセージにもなってしまうと思いませんか。

 いつも「笑顔」を目指さなくていいし、泣きたいときに泣ける人であってほしい。

 自分から生まれ出た感情には、どれも意味があるから、どれも理由があるから、どれも大事だということを伝えたい。負の感情を出し切った後に、自然な笑顔がやってくるのです。

◎「いないいないばあ」はやらない

「いないいないばあ」をすると、子どもが楽しんでくれるからと、ずっと続けていたママがいました。でも、親が疲れたらやめてもOK。

「子どもは遊んであげなければならない存在」ではありません。「道路の白線の上を歩く」「すき間に指を突っ込む」など、既成概念にとらわれず、自分たちで遊びを見つけ出します。

 親が子どものためのエンターテイナーにならなくても、暮らしの中に子どもが反応する出会いや遊びや学びの要素はたくさんあります。自分以外のもっといろんなものが、子どもに素晴らしい世界を教えてくれるのです。

◎元気に楽しく、ばかりが遊びではない

 遊びには、「静」と「動」があるのをご存じですか?

 遊びと聞くと、大人は「キャー」と子どもが興奮するようなものばかりを思い浮かべがちです。鬼ごっこや、ボール遊びなど、子どもが元気いっぱいに激しく動き、大きな声を出したり、笑ったりするような「動」の遊びは、発達に必要な身体的な力を養う効果があります。

 一方、「静」の遊びとは、自分の世界に入り込み、夢中になって取り組む遊びのこと。集中力を高めたり、想像力を広げたり、達成感を味わえるなどの効果があります。子どもが突然静かになったと思ったら、大量のティッシュペーパーを箱から引き出して遊んでいた……というのは、この「静」の遊びにあたります。片方だけではなく、それぞれ大切な要素を持っているのです。

 いかがでしょうか。本書では「しなくていいこと」を他にもご紹介しています。「子どもの隣で過ごす時間がギフトなんだ」とママが思える手助けとなってくれたら嬉しく思います。

新潮社 波
2017年1月号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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