蛭子能収「デモについていったりすると、落とし穴がある気がする」群れない生き方を語る

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 蛭子能収さん(68)がラジオ番組で、「徒党を組んでデモについていったりすると、落とし穴がある気がする」と語った。蛭子さんは2月28日、NHKラジオ第1「マイあさラジオ」のコーナー「著者に聞きたい本のツボ」に出演。孔子の『論語』を蛭子さん独自の哲学で論じた新著『蛭子の論語 自由に生きるためのヒント』(KADOKAWA)を持参し、蛭子さんが「自由に生きるヒント」を書いたという同書についてたっぷりと語った。

■デモには落とし穴が……

『子曰く、君子は義に喩り、小人は利に喩る』(君子は義を大事にするが小人は利を大事にする)

 蛭子さんは「義」は考えようによっては怖いものだと述べる。「例えばですね、徒党を組んでデモをしたりする。あれは良いことをやっているのだから、といって自分自身の意思を無くしてついていったときに、落とし穴があるような気がする。日本のためを考えている良い人だと思ってついてきたはずなのに、正義正義と言いながら意外とそうでなかったりすることがあると思うんですよ」と昨今の日本の風潮にチクり。

■親にだって恋人にだって理解されていない

『子曰く、人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患う』(他人が自分の能力を知らないことを不満に思うのではなく、自分が他人の能力を知らない事を反省すべきだ)

 蛭子さんはこれに新たな解釈を加えたという。「自分を理解してもらっていると期待しないこと。理解してもらっていると思うと理不尽に怒ってしまう。親にだって恋人にだって理解されていないと思っていると楽になる」と徹底した個人主義を語った。

■群れない気高さ

 番組聞き手の野口博康さんは、蛭子さんの前作『ひとりぼっちを笑うな』(KADOKAWA)を引き合いに出し、蛭子さんの「群れない」という基本方針が前作に引き続き随所に登場しますね、と分析した。蛭子さんは「どう生きるべきかは自分自身で一人で考えるべき。群れている人は自分たちの考えている事が正しいと思い、グループの外は間違っていると貶しはじめたりする。それをグループのなかの一人が気付いたとしても、他の人の意見に追随してしまう。それがこわい」と意外に気高い心情を口にした。徹頭徹尾悲観的な視点で語られる人生訓からは、我々がテレビで見る蛭子さんの印象とはまた違い、芯の通った何かが含まれている事を感じた回となった。

 NHKラジオ第1「マイあさラジオ」のコーナー「著者に聞きたい本のツボ」は毎週日曜6時40分ごろに放送。

Book Bang編集部
2016年3月3日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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