この年末年始は、帰省や旅行に出掛けた人も多いのではないだろうか。全国旅行支援が延長されたこともあり、いくらか遠出がしやすくなった。鉄道駅や空港での混雑に日本人の「コロナ慣れ」もひしひしと伝わってくる。
帰省や旅行につきものなのが、お土産だ。日頃からお世話になっている人々へ、感謝を込めてささやかな贈り物をする。思いやりがある行為ではあるが、良かれと思って手渡したお土産も選び方を間違えると“ありがた迷惑”の押し付けになりかねない。不評を買ってしまえば、楽しかった思い出にケチがついたような気分になってしまうこともある。
そんなお土産選びで大失敗したと語るのは、お笑い芸人の矢部太郎さんだ。矢部さんは、お笑いコンビ「カラテカ」のボケ担当にとどまらず俳優として活躍の幅を広げるほか、初めて描いた漫画『大家さんと僕』で第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞するなどマルチな才能を発揮している。
矢部さんが「人生で一番すべった」お土産とは――。
僕はすごく気に入ったのに……
「僕が選んで大失敗したのが、『カラフルすぎる歯ブラシ 』ですね。アフリカにロケで行ったとき、日本では絶対に見かけないカラフルな配色が目について、自分としてはとても気に入ったんです。きっと喜んでもらえると思い、お土産用に30本購入したのですが、あまりにカラフル過ぎたのか『なんか口に入れたくない……』と言われて誰も受け取ってくれませんでした。
それがちょっと悲しくって、逆に、変わった歯ブラシ集めが趣味になってしまいました。今では1000本以上集まってしまい、置き場所がなくなってしまったほど。とりあえず実家に置いてもらっていますが、もらってくれる人を募集中です」
1000本以上も歯ブラシを集めるとは! 受け取った相手の喜ぶ顔を思い浮かべながら買った大量の歯ブラシが、誰にも喜ばれないどころか手にしてももらえなかったのだから、よほどショックだったとみえる。
ただ、お土産に歯ブラシをチョイスする人もなかなかいないと思うが……。
大好きな贈り物をテーマにした新作漫画
もともと大の人見知りな矢部さんだが、プレゼントを贈り合うのは大好きだという。歯ブラシのほろ苦い経験も乗り越え、日々あげたりもらったりと贈り物に精を出している。
多くのもらいものに囲まれて暮らす矢部さんが、プレゼントにまつわるエピソードを「週刊新潮」での漫画連載『プレゼントと僕』で披露している。ほっこり和んでクスッと笑える話の数々が大好評で、1月5日からはWEBマガジン「yom yom(ヨムヨム)」で無料公開も始まった。お土産選びに悩んだときは、矢部さんの贈り物体験談を参考にしてみるのもいいかもしれない。
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