「ジョジョの奇妙な冒険」を直木賞作家が描く 波紋使いリサリサが「スタンド」の起源をめぐる冒険へ[文芸書ベストセラー]

ニュース

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

 4月23日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『成瀬は天下を取りにいく』が獲得した。
 第2位は『成瀬は信じた道をいく』。第3位は『天官賜福 3』となった。

 今週も先週に引き続き、4月10日に発表された「2024年本屋大賞」を受賞した『成瀬は天下を取りにいく』とその続編『成瀬は信じた道をいく』が1位と2位を獲得。3位の『天官賜福 3』は中国の小説投稿サイト「晋江文学城」発の中華BLファンタジー。作者は墨香銅臭氏。同氏のファンタジー小説「魔道祖師」がアジアを中心に大ヒットとなり、日本でもクチコミから火がつき本作も私家翻訳版で楽しまれていた。2022年に日本でも待望の1巻が発売され、大きな話題となっていた。

 4位以下で注目は5位に初登場の『ジョジョの奇妙な冒険 無限の王』。米軍統治下の沖縄で熱く生きた若者たちを描いた社会派青春小説『宝島』(講談社)で第160回直木賞を受賞した作家の真藤順丈さんが手掛けた「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのスピンオフ小説。「ジョジョ」第二部と第三部の狭間に秘められた物語を描く。中南米のジャングルを舞台にジョセフ・ジョースターの波紋法の師匠・リサリサが「スタンド」の起源をめぐる内容で、「ジョジョ」シリーズでも重要な一編となっている。

1位『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈[著](新潮社)

中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない!話題沸騰、圧巻のデビュー作。(新潮社ウェブサイトより)

2位『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈[著](新潮社)

成瀬の人生は、今日も誰かと交差する。「ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の受験を見守る父、近所のクレーマー主婦、観光大使になるべく育った女子大生……。個性豊かな面々が新たに成瀬あかり史に名を刻む中、幼馴染の島崎が故郷へ帰ると、成瀬が書置きを残して失踪しており……!?読み応え、ますますパワーアップの全5篇!(新潮社ウェブサイトより)

3位『天官賜福 3』墨香銅臭[著]鄭穎馨[訳](フロンティアワークス)

郎千秋(ラン・チエンチウ)、そして四大害・戚容(チーロン)との複雑な関係が明らかになった謝憐(シエ・リェン)。その過去に天界は騒然として、三度目の追放を願い出た謝憐(シエ・リェン)は君吾(ジュンウー)から禁足を命じられる。だが、そんな彼を天界から攫い、「あなたは間違っていない」――そう言って千々に乱れた心を受け止めてくれたのは、他でもない花城(ホワチョン)だった。菩薺観へ戻り、戚容(チーロン)や子供たちと奇妙な共同生活を送る謝憐(シエ・リェン)は、依頼を受けてとある異象の調査へ。霊との攻防の中で湖へ飛び込むと、突然水中で誰かに口づけられる!瞠目しながら謝憐(シエ・リェン)が感じたのは、柔らかな唇、力強く腰を抱く腕、そして眩い赤色で――。(フロンティアワークスウェブサイトより)

4位『レーエンデ国物語 夜明け前』多崎礼[著](講談社)

5位『ジョジョの奇妙な冒険 無限の王』真藤順丈[著]荒木飛呂彦[原案](集英社)

6位『すべての恋が終わるとしても -140字の恋の話-』冬野夜空[著](スターツ出版)

7位『spring』恩田陸[著](筑摩書房)

8位『風の中に立て -伊集院静のことば- 大人の流儀名言集』伊集院静[著](講談社)

9位『辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します』潮ノ海月[著](アルファポリス)

10位『スピノザの診察室』夏川草介[著](水鈴社)

〈文芸書ランキング 4月23日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2024年4月27日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク