『駅に泊まろう!』
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【気になる!】文庫『駅に泊まろう!』
[レビュアー] 産経新聞社
居酒屋チェーンのブラック企業を退職した桜岡美月は、辞表をたたきつけたその足で新幹線に乗り、北海道へ向かった。亡き祖父の遺言で美月に託されたコテージの経営を引き継ぐためだったが、美月が降り立ったローカル線の駅周辺には「徒歩0分」のはずのコテージが見当たらず…。
駅のホームでバーベキュー、汽笛を聞きながら風呂につかる…。実在する「日本で、ただひとつ」の珍しい宿をモチーフにしたお仕事小説。大自然に抱かれたコテージでの人々との出会いが描かれ、鉄道の描写などに旅情もそそられる。シリーズ化も期待したい。(豊田巧著、光文社文庫・620円+税)