神奈川大学生協書籍部「港町から農山漁村に及ぶ、神奈川は山海の食に迫る」【書店員レビュー】

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神奈川大学生協書籍部「港町から農山漁村に及ぶ、神奈川は山海の食に迫る」【書店員レビュー】

[レビュアー] 神奈川大学生協書籍部

 日本全国を網羅する農文協さんの「日本の食生活全集」のうちの1冊である。
海もあれば山もあり、港町もあれば古都もある…というのは神奈川県知事黒岩氏の言だが、そんな神奈川県の食事を西洋文化の上陸地横浜に始まり、県央の田園地帯や県西県北の山岳地帯まで、聞き書きによって伝えてくれる。

 内容自体は昭和初期の物となっているので、地域差が平均化されつつある現代においては、些かステレオタイプな印象を受けるかもしれないが、それが却って、神奈川の地にこれだけ多彩な食文化が根付いていたのかと驚かせてくれるものとなっている。

 項を読み進める毎に、自身が足を運んだ地域であれば尚の事、その土地にかつては、或いは今も根付いているかもしれない食文化と、そこに込められた先人たちの工夫が思い起こされる。食べる物の視点から神奈川を知る本として、或いは横浜県という印象を払拭させる本としておすすめしたい。 

トーハン e-hon
2016年9月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

トーハン

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