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- コンビニ人間
- 価格:1,430円(税込)
8月22日~28日の文芸書売り上げランキングで3週連続で第1位に輝いたのは第155回芥川賞を受賞した村田沙耶香さんの『コンビニ人間』だった。第2位は東野圭吾さんの最新作『危険なビーナス』。第3位はこちらもロングセラーとなっている百田尚樹さんの衝撃作『カエルの楽園』となった。
1位『コンビニ人間』村田沙耶香[著](文藝春秋)
36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて……。現代の実存を軽やかに問い、正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説。第155回芥川賞受賞。(文藝春秋ウェブサイトより抜粋)
Book Bangでは写真家の長島有里枝さんと、文芸ジャーナリスト佐久間文子さんによる書評が掲載されている。
長島有里枝さん(写真家)レビュー
異質な自分をめぐって
社会生活のあらゆる場で、自分が「異質」だと思い知らされているのに、自分のなにが「悪い」のかはいつまでたってもわからない。芥川賞に決まったこの作品の主人公を通して、見えてくるのは自分にも馴染(なじ)み深い、そんな世界だ。…
https://www.bookbang.jp/review/article/516453
佐久間文子さん(文芸ジャーナリスト)レビュー
ひっそり異議を唱える芥川賞受賞作『コンビニ人間』
「コンビニ人間」と聞いて、あなたはどういう人間を想像するだろう。他人に都合よくつかわれる人? いつもコンビニにいる人? それともコンビニのご飯ばかり食べている人だろうか。
本書の主人公、三十六歳独身の恵子はそのいずれにも当てはまる、べテランコンビニ店員である。一つの店舗に十八年という勤続期間の長さは「コンビニのバイト」というどこの街にもいる透明な存在に特別な重みを与え、バイト仲間や学生時代の友人からの「なぜ?」という質問を誘発してしまう。…
https://www.bookbang.jp/review/article/517103
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- 危険なビーナス
- 価格:1,760円(税込)
2位『危険なビーナス』東野圭吾[著](講談社)
弟が失踪した。彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である弟の家族に近づく。兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、時が経てば経つほど、彼女に惹かれていく。(講談社ウェブサイトより)
3位『カエルの楽園』百田尚樹[著](新潮社)
安住の地を求めて旅に出たアマガエルのソクラテスとロベルトは、平和で豊かな国「ナパージュ」にたどり着く。そこでは心優しいツチガエルたちが、奇妙な戒律を守り穏やかに暮らしていた。ある事件が起こるまでは――。著者自らが「私の最高傑作」と断言。平和とは何か。愚かなのは誰か。大衆社会の本質を衝いた、寓話的「警世の書」。(新潮社ウェブサイトより抜粋)
Book Bangでは百田さんの刊行記念インタビューが掲載されている。
現代を俯瞰する物語
――『カエルの楽園』は、題のとおりカエルたちの物語ですが、読み進めるうちにだんだんと現代を描いた寓話であることがわかってきます。ジョージ・オーウェルの名作『動物農場』を彷彿とさせる、このスタイルを選ばれたのはなぜでしょうか。
昔から「ラ・フォンテーヌ寓話」や「イソップ物語」などが好きで、自分でもいつか書いてみたいという気持ちはありました。20世紀にも『動物農場』のほか、芥川龍之介の『河童』、魯迅の『阿Q正伝』など、寓意性に優れた傑作がたくさんあります。彼らと肩を並べるわけではありませんが、私も21世紀の寓意小説を書いてみようと。…
https://www.bookbang.jp/review/article/512301
4位以下は次の通り。
4位『陸王』池井戸潤[著](集英社)
5位『海の見える理髪店』荻原浩[著](集英社)
6位『罪の声』塩田武士[著](講談社)
7位『天才』石原慎太郎[著](幻冬舎)
8位『去就: 隠蔽捜査6』今野敏[著](新潮社)
9位『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和[著](サンマーク出版)
10位『君の膵臓をたべたい』住野よる[著](双葉社)
〈Amazon文芸書売り上げランキングより 集計期間8月22日~8月28日〉
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