-
- あのとき、僕らの歌声は。
- 価格:4,686円(税込)
10月2日~10月8日のAmazonの文芸書売り上げランキングが発表され、第1位は音楽グループAAAのドキュメント小説『あのとき、僕らの歌声は。』が獲得した。9月14日の発売以来、4週連続でのベストセラー1位となった。
第2位は第155回芥川賞を受賞した村田沙耶香さんの『コンビニ人間』。第3位は『日本語のために (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 30)』となった。
『日本語のために』は作家の池澤夏樹さんが「『日本人とは何か?』『私は誰か?』を問う素材としての文学」という視点から作品を選び抜いた全集のなかの一冊。これまでも古典の第一線で活躍する現代作家による新訳などで話題を集めてきた同全集。今作は日本の多様性を感じられるアンソロジーとなっており、東京新聞のコラム「大波小波」(9/23夕刊)や朝日新聞(10/2朝刊)、週刊朝日(10/7号)などの書評で絶賛されランクインとなった。
-
- コンビニ人間
- 価格:1,430円(税込)
1位『あのとき、僕らの歌声は。』AAA[著](幻冬舎)
AAAデビュー11周年記念ドキュメント小説。 「これまでのAAAの活動で、もっとも記憶に残っている出来事はなんですか?」 メンバーへの個別インタビューを元に構成した、落涙必至のドキュメント小説、ここに完成! 今だからこそ伝えたい、大切な記憶がある――。 数多の挫折や痛みを乗り越えてきた7人の、希望と絆の物語。(幻冬舎ウェブサイトより)
2位『コンビニ人間』村田沙耶香[著](文藝春秋)
36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて……。現代の実存を軽やかに問い、正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説。第155回芥川賞受賞。(文藝春秋ウェブサイトより抜粋)
Book Bangでは写真家の長島有里枝さんと、文芸ジャーナリスト佐久間文子さん、書店員さんによる書評が掲載されている。
長島有里枝さん(写真家)レビュー
異質な自分をめぐって
社会生活のあらゆる場で、自分が「異質」だと思い知らされているのに、自分のなにが「悪い」のかはいつまでたってもわからない。芥川賞に決まったこの作品の主人公を通して、見えてくるのは自分にも馴染(なじ)み深い、そんな世界だ。…
https://www.bookbang.jp/review/article/516453
佐久間文子さん(文芸ジャーナリスト)レビュー
ひっそり異議を唱える芥川賞受賞作『コンビニ人間』
「コンビニ人間」と聞いて、あなたはどういう人間を想像するだろう。他人に都合よくつかわれる人? いつもコンビニにいる人? それともコンビニのご飯ばかり食べている人だろうか。
本書の主人公、三十六歳独身の恵子はそのいずれにも当てはまる、べテランコンビニ店員である。一つの店舗に十八年という勤続期間の長さは「コンビニのバイト」というどこの街にもいる透明な存在に特別な重みを与え、バイト仲間や学生時代の友人からの「なぜ?」という質問を誘発してしまう。…
https://www.bookbang.jp/review/article/517103
渕書店さんレビュー
「人生それぞれ。何が悪い?ゴーゴー!!」
主人公の周囲に対する冷めた温度感は読者を妙に安定させる。清々しくて心地いい。社会学的見地から読めばまた別の読みかたも生まれるのであろうがそんな読み方はしなかった。彼女の生きざまを「障害」とみる見方もあるし、彼女の周囲はそう考えるわけだが――。…
https://www.bookbang.jp/review/article/517515
3位『日本語のために (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 30)』[著](河出書房新社)
日本全土の地理的な広がりを背景に生まれた、日本語・漢語・アイヌ語・琉球語といった多種多様な「日本語」のサンプルと論を、古代から現代まで、時代を超えて収録。古代に生まれた祝詞から、仏教やキリスト教の言葉、琉歌、いろはうた、辞書の言葉、また「ハムレット」や「マタイによる福音書」の翻訳比較、日本国憲法などを手がかりに、「日本語」そのものの成り立ちと性質を明らかにする。かつてない視点による画期的アンソロジー。(河出書房新社ウェブサイトより抜粋)
Book Bangでは朝日新聞による書評が掲載されている。
https://www.bookbang.jp/review/article/518699
4位以下は次の通り。
4位『デトロイト美術館の奇跡』原田マハ[著](新潮社)
5位『カエルの楽園』百田尚樹[著](新潮社)
6位『手のひらの京』綿矢りさ[著](新潮社)
7位『陸王』池井戸潤[著](集英社)
8位『少年少女に希望を届ける詩集』(コールサック社)
9位『蜜蜂と遠雷』恩田陸[著](幻冬舎)
10位『明日の食卓』椰月美智子[著](KADOKAWA)
〈Amazon文芸書売り上げランキングより 集計期間10月2日~10月8日〉
関連ニュース
-
【手帖】『日本文学全集』を電子配信
[ニュース](日本の小説・詩集)
2017/03/26 2 -
角田光代×池澤夏樹トークイベント開催 『源氏物語』の醍醐味を語り尽くす
[イベント/関東](日本の小説・詩集/古典)
2018/10/26 5 -
『源氏物語』の面白さとは? 角田光代、池澤夏樹、江國香織トークイベント開催
[イベント/関東](古典)
2020/02/20 6 -
河野通和×池澤夏樹 トークイベント 「自分の頭で考えることはやっぱり大切ですか。」
[イベント/関東](評論・文学研究)
2017/04/10 1 -
女優の杏 コスプレ年賀状作りをためらう「お母さんになったのに続けてていいのだろうか……」
[ニュース/テレビ・ラジオで取り上げられた本](歴史・地理・旅行記/エッセー・随筆/演劇・舞台)
2016/10/14 6