【話題の本】『せつない動物図鑑』ブルック・バーカー著、服部京子訳

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 ■癒やし、人生重ね、親しみも

 《カンガルーはけんかに負けるとせきをする》《タコには友だちがいない》《ハトはめんどくさいことを先のばしにする》…。生き物のさまざまな「せつない」面にスポットをあて、発売2カ月で8刷21万部のヒットになっている。

 ダイヤモンド社の担当編集者、金井弓子さんが「動物の雑学が好きで、サイトを巡回していて見つけた」米女性ライターのサイトが書籍化され、翻訳出版を企画。原題の「SAD(悲しい)」を多面的な「せつない」と訳し、「112の生き物のクスッと笑えるびみょうな真実」を紹介した。

 児童書として出版したが、読者層は子供と、20~30代の女性や70代の男性など大人が半々に。女性は「めちゃ癒やされた」、70代は孫との会話のツールにしたとか、「人生に重ねて読みました」。

 「仕事や勉強でじんわりしたプレッシャーがあるなか、生き物の失敗する姿や情けない一面に、おもしろさや親しみも感じてもらえているのでは」と金井さん。

 本書では、味のあるイラストに添えられた吹き出しも魅力で、冒頭のカンガルーには《きみ、強いね、ゴホッ…》とある。さて、せつない人間としては、何とつぶやきますか-。(ダイヤモンド社・1000円+税)

 三保谷浩輝

産経新聞
2017年10月21日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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