摂りすぎの脂肪、糖質、コレステロールを「帳消し」にする方法――ハーバード大学医学部元准教授が実践している魔法の食べ方

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(photo by acworks/photoAC)

お正月の暴飲暴食で、増えた体重にため息……。体に悪いのは知っているけれど、ラーメンや焼き肉など好きなものを食べることはやめられない……。人は“食”に対する誘惑に弱いものです。そこで注目なのが、ハーバード大学医学部元准教授で、現在は「ダイエット外来」があることでも有名な麻布医院院長の髙橋弘先生が編み出した、好きなものを食べても脂肪や糖質を「なかったこと」にする食べ方=「帳消しメソッド」です。

高橋先生の著書『好きなものを食べても 太らない・病気にならない 帳消しメソッド』より、メソッドの基本と、具体的な食事別帳消し法をみてみましょう。

「帳消しメソッド」とは?

帳消しメソッドのポイントは「食べる順番」と「一緒に食べるもの」を工夫すること。

「食べる順番」とは、具体的には以下の通りです。

1. 食物繊維(野菜などにふくまれる食物中の繊維)
2. タンパク質(肉や魚などの主菜の栄養素)
3. 糖質(ご飯やパンなどの主食とお菓子などの甘い物の栄養素)

ここでの大きなポイントは「ベジファースト」です。野菜、豆類、海藻類、キノコ類といった食物繊維の多い「植物性食品」を先に食べることで、消化吸収の速度がゆっくりになり、血糖値の急上昇や糖質の過剰摂取を防ぐことができます。また、余計なコレステロールや糖質を繊維質がからめとることで、体へのダメージが「帳消し」されるのです。

さらに「肉にはきのこ」といった、医学的に正しい理論に基づいた「一緒に食べるもの」の組み合わせを実践することで、好きなものを食べても、体への影響を最小限に抑えることができると髙橋先生は本書の中で述べています。

やせるためには、カロリーよりも「血糖値」のコントロール

日本人男性の3人に1人、女性の5人に1人は肥満と推定されています。肥満予防やメタボ解消のために、多くの人は「カロリーのコントロール」を行なおうとしますが、髙橋先生によると、まず手をつけるべきは「血糖値」のコントロールだとか。

食品中に含まれる「糖質」は体内でブドウ糖(グルコース)に分解された後、血液中に入り、この血液中のブドウ糖の濃度が「血糖値」と呼ばれます。この血糖値を一定範囲内に収まるようにコントロールするために働いているホルモンの1つが、すい臓から分泌されている「インスリン」です。

インスリンは、筋肉や心臓といった活発に活動して糖質を消費するところに血糖を取り込ませ、上がりすぎた血糖値を下げようとします。ところが、動かない時間が多い現代人では、どこの組織も糖質を持て余すため、インスリンは糖質の在庫を一手に引き受けてくれる組織「脂肪細胞」に頼ることになります。

こうしてインスリンの働きで脂肪細胞に送られた糖質は、お腹や二の腕など気になる部分のぜい肉「中性脂肪(体脂肪)」として蓄えられるのです。そのため、カロリーを抑えることも大切ですが、「血糖値」のコントロールが重要となります。

この血糖値のコントロールを行なうときに目を向けたいのが、冒頭に述べた「ベジファースト」と、食品の「GI値」です。GIとは「グリセミック・インデックス」の略で、食品の血糖値の上がりやすさを示す指数です。GI値が、低いほど血糖値が上がりにくく、高くなるほど血糖値が上がりやすくなります。GI値が高いのは、白いご飯、食パン、うどん、砂糖などです。

玄米、全粒粉のパンやそばといったGI値が低い食べ物ほど体にゆっくり吸収されるので、腹持ちがよくてダイエットをする上でもすすめられています。

では、具体的に「帳消しメソッド」を使った食事法をみてみましょう。

コンビニ弁当を10倍ヘルシーに食べる方法

仕事で忙しく、ランチや晩ご飯をコンビニ弁当で手早く済ませてしまうという人も少なくないはずです。コンビニ食は不健康な食事の代名詞のように扱われますが、最近のコンビニ食の進化には目を見張るものがあります。栄養バランスに配慮したお弁当や種類豊富なサラダなど、コンビニを上手に活用することで、ヘルシーな食生活を実践することも可能です。

日本実業出版社
2018年1月18日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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