辻村深月 本屋大賞受賞でコメント発表「どの年齢の方にとっても自分の物語だと感じていただける」

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辻村深月さん

 4月10日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『魔力の胎動』が獲得した。
 第2位は『おらおらでひとりいぐも』。第3位は『青くて痛くて脆い』となった。

 4位以下で注目は8位にランクインした『かがみの孤城』。直木賞作家・辻村深月さんの最高傑作とも称される一冊だ。学校で居場所のなくなった中学生7人が、鏡でつながった不思議な城で出会い、心を通わせ成長していく姿をつづるファンタジー。10日に発表された「2018年本屋大賞」では全国の書店員から圧倒的な支持を得て、大賞を受賞している。

 受賞後辻村さんはコメントを発表。《全国の書店員さんたちがこの本を必要とする人が絶対にいると信じ、その誰かに「届けたい」と投票してくれたのだろうと思うと、胸が熱くなります。》《登場人物は中学生ですが、読んでいただくと、どの年齢の方にとっても自分の物語だと感じていただけるのではないかと思います。》《『かがみの孤城』が自分の代表作になることが、とても幸せです。》と受賞の喜びと読者へのメッセージを語っている。
https://www.bookbang.jp/article/550692

1位『魔力の胎動』東野圭吾[著](KADOKAWA)

自然現象を見事に言い当てる、彼女の不思議な”力”はいったい何なのか――。彼女によって、悩める人たちが救われて行く……。東野圭吾が価値観を覆した衝撃のミステリ『ラプラスの魔女』の前日譚。(KADOKAWAウェブサイトより)

2位『おらおらでひとりいぐも』若竹千佐子[著](河出書房新社)

結婚を3日後に控えた24歳の秋、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように、故郷を飛び出した桃子さん。身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、二児の誕生と成長、そして夫の死。「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅で、ひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、桃子さんの内から外から、声がジャズのセッションのように湧きあがる。捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。震えるような悲しみの果てに、桃子さんが辿り着いたものとは――(河出書房新社ウェブサイトより抜粋)

3位『青くて痛くて脆い』住野よる[著](KADOKAWA)

人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学1年の春、僕は秋好寿乃に出会った。空気の読めない発言を連発し、周囲から浮いていて、けれど誰よりも純粋だった彼女。秋好の理想と情熱に感化され、僕たちは二人で「モアイ」という秘密結社を結成した。それから3年。あのとき将来の夢を語り合った秋好はもういない。僕の心には、彼女がついた嘘が棘のように刺さっていた。「僕が、秋好が残した嘘を、本当に変える」それは僕にとって、世間への叛逆を意味していた――。青春の煌めきと残酷さを痛烈に描ききった、著者渾身の新境地!(KADOKAWAウェブサイトより)

4位『おまじない』西加奈子[著](筑摩書房)

5位『オリジン(上・下)』ダン・ブラウン[著]越前敏弥[訳](KADOKAWA)

6位『月が導く異世界道中(14)』あずみ圭[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

7位『異世界居酒屋「のぶ」 五杯目』蝉川夏哉[著](宝島社)

8位『かがみの孤城』辻村深月[著](ポプラ社)

9位『いのち』瀬戸内寂聴[著](講談社)

10位『屍人荘の殺人』今村昌弘[著](東京創元社)

〈単行本 文芸書ランキング 4月10日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2018年4月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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