19日(金)に第31回三島由紀夫賞と山本周五郎賞の候補作が発表された。
両賞は2018年4月から2019年3月までに発表された作品を対象にしており、以下の作品が候補作として選出された。
■第32回三島由紀夫賞候補作(出版社・掲載誌)
『名もなき王国』倉数茂(ポプラ社)
「いかれころ」三国美千子(「新潮」2018年11月号)
「図書室」岸政彦(「新潮」2018年12月号)
『壺中に天あり獣あり』金子薫(講談社)
「青痣」宮下遼(「群像」2019年3月号)
■第32回山本周五郎賞候補作(出版社)
『火のないところに煙は』芦沢央(新潮社)
『鯖』赤松利市(徳間書店)
『平場の月』朝倉かすみ(光文社)
『カゲロボ』木皿泉(新潮社)
『落花』澤田瞳子(中央公論新社)
三島賞では岸政彦さんが今回で2度目の候補となり、他4名は初の候補。山本賞(または山周賞)は朝倉かすみさんが2度目の候補、他4名は初の候補となった。
選考会は5月15日(水)に東京都内にて開かれ、同日中に受賞作の発表、受賞者の記者会見が予定されている。三島賞の選考委員は、川上弘美さん、高村薫さん、辻原登さん、平野啓一郎さん、町田康さんの5名、山本賞の選考委員は、石田衣良さん、荻原浩さん、角田光代さん、佐々木譲さん、唯川恵さんの5名が務める。
三島賞・山本賞は昭和63年に創設された文学賞。三島賞は小説、評論、詩歌、戯曲を対象とし、文学の前途を拓く新鋭の作品一篇に、山本賞は主に小説を対象とし、すぐれて物語性を有する新しい文芸作品に与えられる。
昨年の三島賞は何度も生き返る父親とその家族を描いた古谷田奈月さんの「無限の玄」(「早稲田文学」増刊女性号)が受賞。山本賞はポル・ポト独裁政権下を舞台に皮肉な運命と偶然に導かれる少年と少女を描いた小川哲さんの『ゲームの王国』(早川書房)が受賞している。過去には舞城王太郎さん、田中慎弥さん、村田沙耶香さん、今村夏子さんらが三島賞を受賞、吉本ばななさん、吉田修一さん、森見登美彦さん、小野不由美さんらが山本賞を受賞している。
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