「引きこもりを続ける長男を殺して自分も死ぬしかない」裕福な「上級国民」が抱える秘密 林真理子が描く「8050問題」

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 5月11日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『52ヘルツのクジラたち』が獲得した。
 第2位は『白鳥とコウモリ』。第3位は『推し、燃ゆ』となった。

 4位以下で注目は5位に初登場の『小説8050』。林真理子さんが八十代の親が収入のない五十代の子どもの生活を支える「8050問題」を題材に描いた小説だ。主人公は裕福な歯科医の男性。美しい妻と優秀な娘に恵まれ、何不自由ない完璧な人生を送っているようにみえる。しかし彼の家には7年間引きこもりを続ける長男がいた――。娘の結婚話が持ち上がり、見て見ぬ振りを続けた主人公は息子と向き合う必要に迫られる。息子が引きこもりを続ける理由とは、7年前に起きた事件とは。元農林水産省の事務次官が息子を殺害した事件で注目を増した「8050問題」を下敷きに、強烈な描写と心を揺さぶる展開で「週刊新潮」連載時から大きな話題となっていた作品。林さんは「発売前からこんなに反響のある作品は、作家生活40年で初めて。真面目に生きてきて積み上げてきたものが、子どものせいで全て失われてしまう『8050問題』の恐怖は、誰にとっても他人事ではありません」とコメントしている。

1位『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ[著](中央公論新社)

自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる――。(中央公論新社ウェブサイトより)

2位『白鳥とコウモリ』東野圭吾[著](幻冬舎)

遺体で発見された善良な弁護士。 一人の男が殺害を自供し事件は解決ーーのはずだった。 「すべて、私がやりました。すべての事件の犯人は私です」 『白夜行』『手紙』……新たなる最高傑作 東野圭吾版『罪と罰』(幻冬舎ウェブサイトより)

3位『推し、燃ゆ』宇佐見りん[著](河出書房新社)

逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を”解釈”することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し――。デビュー作『かか』が第33回三島賞受賞。21歳、圧巻の第二作。(河出書房新社ウェブサイトより)

4位『聖女の魔力は万能です(7)』橘由華[著]珠梨やすゆき[イラスト](KADOKAWA)

5位『小説8050』林真理子[著](新潮社)

6位『新 謎解きはディナーのあとで』東川篤哉[著](小学館)

7位『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』青柳碧人[著](双葉社)

8位『異世界のんびり農家(10)』内藤騎之介[著]やすも[イラスト][著](KADOKAWA)

9位『お探し物は図書室まで』青山美智子[著](ポプラ社)

10位『臨床の砦』夏川草介[著](小学館)

〈文芸書ランキング 5月11日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年5月15日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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