警察組織の「闇」に立ち向かう新米刑事 『孤狼の血』『盤上の向日葵』の柚月裕子が描く警察ミステリ

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 5月25日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『52ヘルツのクジラたち』が獲得した。
 第2位は『白鳥とコウモリ』。第3位は『小説8050』となった。

 4位以下で注目は8位に初登場の『月下のサクラ』。『孤狼の血』(KADOKAWA)『盤上の向日葵』(中央公論新社)で知られる柚月裕子さんによる警察ミステリ。警察広報職員の女性を主人公とした異色警察小説『朽ちないサクラ』(徳間書店)シリーズの第二作。主人公は泉は事件現場で収集した情報を解析・プロファイリングし、解決へと導く機動分析係に配属され、警察内部の不祥事と向き合うこととなる。

 柚月さんは発売に際し、《――自分は正しいのだろうか。 誰もが一度は、自分にそう問いかけたことがあると思います。この作品の主人公、泉もそうです。いつも悩み、迷っています。なかなかうまくいかなくて心が折れそうになることもあります。でも、泉は諦めません。答えを探し続けます。 シリーズ1作目の『朽ちないサクラ』のあと、泉は努力して警察官になりました。そしてシリーズ2作目の今作では、さらに前に進もうとがんばります。そんな泉を応援してください。どうぞよろしくお願いします》とコメントを発表した。

1位『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ[著](中央公論新社)

自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる――。(中央公論新社ウェブサイトより)

2位『白鳥とコウモリ』東野圭吾[著](幻冬舎)

遺体で発見された善良な弁護士。 一人の男が殺害を自供し事件は解決ーーのはずだった。 「すべて、私がやりました。すべての事件の犯人は私です」 『白夜行』『手紙』……新たなる最高傑作 東野圭吾版『罪と罰』(幻冬舎ウェブサイトより)

3位『小説8050』林真理子[著](新潮社)

従順な妻と優秀な娘にめぐまれ、完璧な人生を送っているように見える大澤正樹には秘密がある。有名中学に合格し、医師を目指していたはずの長男の翔太が、七年間も部屋に引きこもったままなのだ。夜中に家中を徘徊する黒い影。次は、窓ガラスでなく自分が壊される――。「引きこもり100万人時代」に必読の絶望と再生の物語。(新潮社ウェブサイトより)

4位『推し、燃ゆ』宇佐見りん[著](河出書房新社)

5位『いずれ最強の錬金術師?(9)』小狐丸[著]人米[イラスト](アルファポリス 発行/星雲社 発売)

6位『転生して田舎でスローライフをおくりたい ドール子爵がやってきた!』錬金王[著]阿倍野ちゃこ[イラスト](宝島社)

7位『転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す(5)』十夜[著]chibi[イラスト](アース・スターエンターテイメント)

8位『月下のサクラ』柚月裕子[著](徳間書店)

9位『とんでもスキルで異世界放浪メシ(10)』江口連[著]雅[イラスト][著](オーバーラップ)

10位『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します! (1)』明鏡シスイ[著]tef[絵](ホビージャパン)

〈文芸書ランキング 5月25日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年5月29日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
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