「死刑はやむを得ないが、私としては、君には出来るだけ長く生きてもらいたい」裁判官の言葉が沁みる…… 2007年から売れ続けるロングセラー新書がベストセラー1位に

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 5月16日トーハンの週間ベストセラーが発表され、新書第1位は『裁判官の爆笑お言葉集』が獲得した。
 第2位は『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』。第3位は『脳の闇』となった。

 今週1位の『裁判官の爆笑お言葉集』は2007年に刊行されたフリライター・長嶺超輝さんによる新書。もともと30万部を超すロングセラーだったが、今年1月に3年半ぶりの増刷をきっかけに全国の書店で大きく展開され話題に。裁判官の血の通った言葉が収録されており、厳粛で機械的な判決文からは見えてこない、裁判官の人としての姿に心を動かされる一冊。長嶺さんは他にも『裁判長の沁みる説諭』(河出書房新社)、『裁判官の人情お言葉集』(幻冬舎)などでも被告人の心を揺さぶる裁判官の言葉を紹介している。

1位『裁判官の爆笑お言葉集』長嶺超輝[著](幻冬舎)

「死刑はやむを得ないが、私としては、君には出来るだけ長く生きてもらいたい」(死刑判決言い渡しの後で)。裁判官は無味乾燥な判決文を読み上げるだけ、と思っていたら大間違い。ダジャレあり、ツッコミあり、説教あり。スピーディーに一件でも多く判決を出すことが評価される世界で、六法全書を脇におき、出世も顧みず語り始める裁判官がいる。本書は法廷での個性あふれる肉声を集めた本邦初の語録集。これを読めば裁判員になるのも待ち遠しい。(幻冬舎ウェブサイトより)

2位『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』磯田道史[著](中央公論新社)

歴史には裏がある。古文書を一つずつ解読すると、教科書に書かれた「表の歴史」では触れられない意外な事実が見えてくる。明智光秀が織田信長を欺けた理由、信長の遺体の行方、江戸でカブトムシが不人気だった背景、忍者の悲惨な死に方、赤穂浪士が「吉良の首」で行った奇妙な儀式、漏洩していた孝明天皇の病床記録……。古文書と格闘し続ける著者が明らかにした、戦国、江戸、幕末の「歴史の裏側」がここにある。(中央公論新社ウェブサイトより)

3位『脳の闇』中野信子[著](新潮社)

ブレない人、正しい人と言われたい、他人に認められたい……集団の中で、人は常に承認欲求と無縁ではいられない。ともすれば無意識の情動に流され、あいまいで不安な状態を嫌う脳の仕組みは、深淵にして実にやっかいなのだ――自身の人生と脳科学の知見を通して、現代社会の病理と私たち人間の脳に備わる深い闇を鮮やかに解き明かす。五年にわたる思索のエッセンスを一冊に凝縮した、衝撃の人間論!(新潮社ウェブサイトより)

4位『成熟スイッチ』林真理子[著](講談社)

5位『折れない心 人間関係に悩まない生き方』橋下徹[著](PHP研究所)

6位『80歳の壁』和田秀樹[著](幻冬舎)

7位『第三次世界大戦 日本はこうなる』池上彰[著]「池上彰のニュースそうだったのか!!」スタッフ[著](SBクリエイティブ)

8位『徳川家康 弱者の戦略』磯田道史[著](文藝春秋)

9位『20歳の自分に教えたい地政学のきほん』池上彰[著]「池上彰のニュースそうだったのか!!」スタッフ[著](SBクリエイティブ)

10位『80歳の壁[実践篇] 幸齢者で生きぬく80の工夫』和田秀樹[著](幻冬舎)

〈新書ランキング 5月16日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2023年5月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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