お笑いコンビ「Aマッソ」の加納愛子さん(34)が、最新エッセイ集『行儀は悪いが天気は良い』(新潮社)の発売イベントに登場した。
子どもの頃の思い出もふんだんに盛り込まれた同書では、小学生のときに隣町へ引っ越し、転校先でいじめに遭ったことも明かされている。
「クラス全員に無視された」とき、加納さんが逃げ込み助けられた場所とは。以下、会見で加納さんが語った言葉をご紹介しよう。
――いじめに遭ったことを本で明かしていますが、どんな経験でしたか。
小学3年生の時に転校して来て、新しいクラスにシンプルに馴染めなかったっていうのもあるんですけど。
その地域独特の遊びのルールを教えてもらえなかったりして、最終的にはクラス全員に無視された気がしますね。身体的なものはなかったですし、何か月か経ったら別の子にいじめのターゲットが変わっていたり、一過性のものではあったんですけど。
その小学校の図書室が市内有数の大きさで、図書室に逃げてすごく助けられたので、当時から本にはお世話になってたな、という感じですね。児童書の『ドリトル先生』とかを読んでいました。
――当時の自分に声を掛けるなら、何て言ってあげたいですか。
それでいいよ、っていうことですかね。本読んどけ!って感じです(笑)。
――このエッセイ集はどんな作品か、ご自身で説明していただけますか。
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- 行儀は悪いが天気は良い
- 価格:1,540円(税込)
個人的には2作目のエッセイ集となります。文芸誌の「小説新潮」で2年連載して、子どもの頃の話を中心に、芸人になってからの最近の話も書きました。
前作のエッセイは、フィクションも入っていたんですが、今回は懐かしい思い出を中心に等身大で書けました。私はそんなにプライベートを話すタイプではなかったんですけど、肩の力を抜いて書けたかなという感じです。芸風とはちょっと違うかもしれないけど、素直に書けたかな。
本音で書いていいのか、読んでる人に楽しんでもらえるか不安もあったんですけど、周りの反響から、楽しんでもらえたのかなと思います。
――相方の村上さんは、加納さんの物書きとしての躍進についてどう言っていますか。
相方はもう「いけいけぇー!」って言ってます。読んでいるかは定かではないですけれども。
(“コンビ格差”で険悪になったりは? の問いに)ないですね。私の小説に関しては、あんまり好きじゃないみたいで「こねくり回した文章書きやがって」みたいに言われたんですけど、エッセイは何も言われてないので……。私の小説は、読みにくいらしいです。ムカつきました(笑)。
――こねくり回してそうなタイトル『行儀は悪いが、天気は良い』は、どんな意味でしょうか。
編集者さんと話し合って、いくつかの候補から「こねくり回してないように見えたらいいね」と決めた気がするんですけど…(笑)。
まあ、ちょっと行儀が悪いことを開き直っていたり、それを肯定してきた人生みたいなところが綴ってあるよ、という意味です。あとは、機嫌良くやってるというか、社会に対して投げやりになったり、ふてくされていることは書いていないよ、というところを「天気は良い」に凝縮させてもらいました。
コミュニケーションとか他人との関わりに思うことがある人や、若い人など普段本を読まない人に、“SNS疲れ”したときでも手に取ってもらえたらいいなと思います。
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