「学校法人への国有地払い下げ問題」に「検事による文書改ざん」……現実の事件を想起させる中山七里の『能面検事の奮迅』文庫版がランクイン[文庫ベストセラー]

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 4月16日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文庫第1位は『白鳥とコウモリ(上)』が獲得した。
 第2位は『白鳥とコウモリ(下)』。第3位は『変な家 文庫版』となった。

 4位以下で注目は8位に初登場の『能面検事の奮迅』。中山七里さんによる検察ミステリー。どんな圧力にも屈せず、微塵も表情を崩さない「能面」と呼ばれる検事を主人公にしたシリーズの二作目。学校法人に対する国有地払い下げに関し、近畿財務局職員の収賄疑惑が持ち上がった。特捜部が捜査を開始するも、検事による文書改ざん疑惑が浮上する。現実の事件を彷彿させる展開に“忖度しない”能面検事はどう対峙するのか。同シリーズは一作目の『能面検事』(光文社)、二作目の今作に続き、2023年5月に第三作『能面検事の死闘』(光文社)が発売されている。

1位『白鳥とコウモリ(上)』東野圭吾[著](幻冬舎)

新たなる最高傑作、待望の文庫化! 二〇一七年、東京竹芝で善良な弁護士、白石健介の遺体が発見された。 捜査線上に浮かんだ倉木達郎は、一九八四年に愛知で起きた金融業者殺害事件と繋がりがある人物だった。 そんな中、突然倉木が二つの事件の犯人と自供。事件は解決したと思えたが。 「あなたのお父さんは嘘をついています」。 被害者の娘と加害者の息子は、互いの父の言動に違和感を抱く。(幻冬舎ウェブサイトより)

2位『白鳥とコウモリ(下)』東野圭吾[著](幻冬舎)

新たなる最高傑作、待望の文庫化! 父の死に疑問を持つ美令と父の自供に納得できない和真。 事件の蚊帳の外の二人は?父の真実″を調べるため、捜査一課の五代の知恵を借り禁断の逢瀬を重ねる。 過去と現在、東京と愛知、健介と達郎を繋ぐものは何か。 やがて美令と和真は、ふたり愛知へ向かうが、待ち受けていた真実は――。 光と影、昼と夜。果たして彼等は手を繋いで、同じ空を飛べるのか。(幻冬舎ウェブサイトより)

3位『変な家 文庫版』雨穴[著](飛鳥新社)

2024年3月15日より映画公開! 雨穴デビュー作『変な家』ついに文庫化! 設計士栗原による「文庫版あとがき」も追加収録(飛鳥新社ウェブサイトより抜粋)

4位『意趣 惣目付臨検仕る(六)』上田秀人[著](光文社)

5位『絶対零度のテロル 天久鷹央の事件カルテ』知念実希人[著](実業之日本社)

6位『薬屋のひとりごと 15』日向夏[著](イマジカインフォス)

7位『うつ蝉 風の市兵衛 弐』辻堂魁[著](祥伝社)

8位『能面検事の奮迅』中山七里[著](光文社)

9位『名探偵のままでいて』小西マサテル[著](宝島社)

10位『アルジャーノンに花束を〔新版〕』ダニエル・キイス[著]小尾芙佐[訳](早川書房)

〈文庫ランキング 4月16日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2024年4月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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