リーマンブラザーズから371億円を詐取 08年の大型詐欺事件の内幕を描いた一冊が売れている[ノンフィクションベストセラー]

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 6月4日トーハンの週間ベストセラーが発表され、ノンフィクション・ライトエッセイ第1位は『夜は猫といっしょ 6』が獲得した。
 第2位は『書いてはいけない 日本経済墜落の真相』。第3位は『覚悟の磨き方 ~超訳 吉田松陰~』となった。

 4位以下で注目は7位にランクインした『リーマンの牢獄』。2008年リーマンショック前夜、リーマンブラザーズ日本法人から371億円を詐取した齋藤栄功氏の告白録。齋藤氏は2008年に詐欺で逮捕され、懲役15年の実刑判決を受け服役し、2022年に仮釈放されており今作が初の著書。山一證券からはじまりった裏の経済活動はやがて、丸紅、ゴールドマンサックス、リーマンブラザーズなどを巻き込む大型詐欺事件へとつながっていく。カネに取り憑かれコンゲームに狂った日々が問答形式で述懐されており、複雑な金融詐欺がどのように行われるのか、わかりやすく描かれていると評判だ。

1位『夜は猫といっしょ 6』キュルZ[著](KADOKAWA)

寄り添えば通じあえる。アニメseason3 YouTubeにて配信決定!描き下ろし30ページ以上収録猫の不思議な生態を確かな筆致で描く大人気猫マンガ第6弾(KADOKAWAウェブサイトより)

2位『書いてはいけない 日本経済墜落の真相』森永卓郎[著](三五館シンシャ)

2023年12月、私はステージ4のがん告知を受けた。告知の瞬間、私は、何を食べたいとか、どこかに行きたいとか、そんなことは微塵も考えなかった。なんとか自分の命のあるうちにこの本を完成させて世に問いたい。そのことだけを考えた。その意味で本書は、私の40年にわたる研究者人生の集大成であると同時に、私の遺書でもあるのだ。(フォレスト出版ウェブサイトより)

3位『覚悟の磨き方 ~超訳 吉田松陰~』池田貴将[編訳](サンクチュアリ出版)

不安と生きるか。理想に死ぬか。外国の文明を学ぼうと、死罪を覚悟で黒船に乗り込もうとした。幽閉の処分となると小さな塾「松下村塾」を開き、高杉晋作や伊藤博文など、後の大臣や大学創設者になる面々を育てた。この本はそんな風に誰よりも遠くを見据えながら、幕末を熱く駆け抜けた天才思想家・吉田松陰が残した言葉を、現代人にもわかりやすく、理解しやすく変換した人生哲学書である。吉田松陰の言葉が世代を超えてこんなにも心に響くのは彼の言葉が日本史上類を見ないほどシンプルで、力強く、そしてやさしさに満ちているからだろう。困難にぶつかった時、自信を失いそうな時、プレッシャーに押し潰されそうな時、きっとこの本が現状を打破する勇気をくれるはずだ。(サンクチュアリ出版ウェブサイトより)

4位『20代で得た知見』F[著](KADOKAWA)

5位『おぱんちゅうさぎ』可哀想に![作](KADOKAWA)

6位『それは信者8000万人の巨大カルト ザイム真理教』森永卓郎[著](三五館シンシャ)

7位『リーマンの牢獄』齋藤栄功[著]阿部重夫[監修](講談社)

8位『知りたいこと図鑑』みっけ[著](KADOKAWA)

9位『俺、つしま 4』おぷうのきょうだい[著](小学館)

10位『新版 科学がつきとめた「運のいい人」』中野信子[著](サンマーク出版)

〈ノンフィクション・ライトエッセイランキング 6月4日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2024年6月8日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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