□『ひらけ蘭学のとびら 『解体新書』をつくった杉田玄白と蘭方医たち』
『解体新書』の訳者として著名な江戸時代の医師、杉田玄白。辞書もない時代、全くの手探りで未知の言語であるオランダ語の解剖書を訳そうとした彼を支えたのは、いったいどんな情熱だったのか。幼少時から家族の不幸が続いた玄白の生涯を追うことで、日本近代化の礎となった蘭学のあけぼのを描く物語だ。読めば社会科の教科書の短い記述が、急に身近なものとして感じられるだろう。(岩崎書店・1500円+税)
-
2017年6月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです