英語で想いを伝えるために重要なのは「タメ口」を使いこなすこと

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今すぐ使えて、会話がはずむ 今日のタメ口英語

『今すぐ使えて、会話がはずむ 今日のタメ口英語』

著者
kazuma [著]
出版社
KADOKAWA
ジャンル
語学/英米語
ISBN
9784046022486
発売日
2018/03/05
価格
1,100円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

英語で想いを伝えるために重要なのは「タメ口」を使いこなすこと

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

今すぐ使えて、会話がはずむ 今日のタメ口英語』(kazuma著、KADOKAWA)の著者は、10代のころ単身アメリカへ渡ったという人物。以後も渡米を繰り返し、現地で交わされる言葉を少しずつ集めていったのだそうです。そんな経験を軸として2013年からスタートしたTwitter『今日のタメ口英語』は、普段使いの自然な英語を紹介するスタイルが注目を集め、フォロワー数は20万を超えたのだとか。

そんな活動の集大成というべき本書では、「英文」を「話し言葉」に変える言い回し、フレーズとフレーズの間にあるつなぎ言葉や前置き、呼びかけ、思わず口をついて出てしまう言葉、抑えきれない感情を爆発させたときに出る言葉などを紹介しているのだそうです。

これは僕がブルックリンなどへ何度も渡米し、そこで出会ったさまざまな友人たちと多くの時間を共に過ごしながら集めた「現地のリアルな表現」です。(「はじめに」より)

というのも、何度も渡米するなか、想いや感情がそのまま伝わる英会話の力を身につけるためには、些細ではあるけれど、ネイティブが「毎日」「何度も」使っている「生の表現」を覚えていくのがいちばんだと実感したからなのだとか。

なお、本書の使い方は3つのステップに分かれています。まずは目次や索引から、気になる「タメ口」を探すことが最初のステップ。次に、そのタメ口の英語の意味を確認して覚えるのが次のステップ。そして、ある程度フレーズを覚えることができたら、連動したサイトから音声をダウンロードし、聴きながら復習するというのが3つ目のステップ。

きょうはCHAPTER 1「毎日の会話」から、いくつかをピックアップしてみることにしましょう。英語を使いたくなるのは、「だね」「ねえちょっと」「マジで」などと言いたくなる「なにげない瞬間」だという観点から、「日常の1コマ」をつなぐ言葉を紹介した章です。

あいづち

1. だね。  → True.

2. っぽいね。 → I guess so.

3. そんな感じ。 → Kind of.

4. たぶんね。 → Probably

5. なるほど。 → I get it.

6. ありえる。 → Could be.

7. そうなの? → Is that so?

(11ページより)

あいづちにあいづち

1. でしょ。  → I know.

2. ねーまったく。 → Yeah totally.

3. そうなの。 → It is.

※相手が「It’s〜」と言ったら「It is」、「He went…」と言ったら「He did」と、相手と時制を合わせて動詞にはdoを、be動詞にはisやamなどを持ってくればOKですよ。

4. そう思うよね。 → You think so too don’t you.

5. ありえなくない? → Can you believe it?

6. それな。 → I know, right?

※?で終わってるけどあいづちです。「それなー?」みたいな感じですね。若者言葉です。

7. ほんとそう。 → You can say that again.

(13ページより)

「ほらあれ」「〜じゃん」のyou know

英会話によく出てくるyou knowは、次のような3パターンで使えるそうです。

1. 言葉が出てこないときの「ほらあれ」

あの日あれ買ったんだけど、ほらあれ。

At the day I bought ah … you know.

2. 相手が知ってることを話すときの「〜じゃん」

私こないだ渋谷行ったじゃん

You know I went to Shibuya the other day.

3. 相手に同意を求めるときの「〜じゃん?」

あそこ混むじゃん?

It’s crowded there, you know?

なお1.は、多用しすぎると「あれあれ」と連発する人になってしまうので、バランスに気をつけて使う必要があるそうです。(16ページより)

聞きなおす

1. ごめんなんて? → Sorry?

2. どゆこと? → Specifically?

3. なんて? → What was that?

4. たとえば? → Like what?

5. もっかい言って? → Say that again?

6. なんで? → How come?

7. なんだっけ? → Where were we?

※「どこにいたっけ?」→「なんの話してたっけ?」ってことですね。

(31ページより)

「〜だっけ?」のagain

質問の最後につけて、ど忘れしたことをもう一度聞くときに使えるといいます。つまり、「〜だっけ?」というのと同じだということ。

あいつ名前なんだっけ?

What his/her name again?

どこ行ったんだっけ?

Where did you go again?

好きなタイプってどんなだったっけ?

What kind of guy/girl is your type again?

日本語でもそうですが、「前にその話をしたことはちゃんと覚えてるよ。内容を思い出せないだけで」というアピールを、そのような説明なしで自然にできるということ。失礼な言い方でもないので、お店でお客さんに使っても大丈夫だそうです。

ご注文もう一度よろしいですか?

Could I have your order again?

(33ページより)

前フリ1.

1. ぶっちゃけ。 → To tell the truth.

2. とりあえず。 → For now.

3. てことは。 → That means.

4. それなら。 → In that case.

5. それより。 → More importantly.

6. どっちにしても。 → In either case.

7. しかも。 → Moreover.

(35ページより)

前フリ2.

1. ある意味。 → In a way.

2. それは置いといて。 → That aside.

3. せめて。 → At least.

4. なんとしても。 → No matter what.

5. まさか。 → Don’t tell me.

6. このままじゃ。 → At this rate.

7. 明らかに。 → Obviously.

(37ページより)

右ページに日本語のフレーズが並び、ページをめくると次の左ページでその英語表現が明らかにされるという構成。解説文のようなものを読み込むことなく必要な言葉だけを効率的に学べるので、実際に会話に役立つはず。英語でさりげなく会話をしてみたいという方には、格好の1冊だといえそうです。

Photo: 印南敦史

メディアジーン lifehacker
2018年4月3日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

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