『殺人者の白い檻』長岡弘樹著

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殺人者の白い檻

『殺人者の白い檻』

著者
長岡 弘樹 [著]
出版社
KADOKAWA
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784041123591
発売日
2022/07/29
価格
1,870円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『殺人者の白い檻』長岡弘樹著

[レビュアー] 産経新聞社

警察学校が舞台の「教場」シリーズで知られる著者の最新作。

脳外科医の尾木はクモ膜下出血で緊急搬送された死刑囚を手術するが、尾木の両親を殺害した強盗殺人犯だと術後に知る。無実を主張する死刑囚を前に、尾木と看護師の妹は事件の真実と向き合う。

兄妹は、犯罪被害者として死刑囚を激しく憎しみながら、医療者としては手術で救いリハビリを通して回復をサポートしているのが死刑台で消える命だという矛盾に煩悶(はんもん)する。

一人の死刑囚の命を見つめる医師、刑務官らの姿を通し、人の命の軽重を巡る倫理観が問いかけられる。(角川書店・1870円)

産経新聞
2022年10月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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