「本ネタは15年前のネタなんです」マシンガンズ・滝沢秀一が語った、『THE SECOND』の舞台裏

インタビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

かごめかごめ

『かごめかごめ』

著者
滝沢秀一 [著]
出版社
双葉社
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784575524321
発売日
2020/12/10
価格
759円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『THE SECOND』で準優勝しても、ゴミ清掃の仕事が軌道に乗っても、小説を書き続ける理由とは──ゴミホラー小説『かごめかごめ』滝沢秀一インタビュー(後編)

[文] 双葉社


マシンガンズ滝沢秀一氏

 結成16年以上の新漫才賞レース『THE SECOND』で、フリートークのような漫才を武器に並み居る強豪を倒し、見事準優勝を勝ち取ったマシンガンズ。

 ゴミ清掃員としても活躍中の滝沢秀一さんの著書『かごめかごめ』を発行する出版社「双葉社」が重版記念として、『THE SECOND』に挑戦したきっかけや本戦での闘い方に迫った。

「勝っても負けてもどっちでもいい」と思っていた、という滝沢さん。準優勝という幸運をどう掴んだのか?

取材・文=大貫真之介 撮影=貴田茂和

■『THE SECOND』は、西堀が副鼻腔炎で手術することになっていたから、「来年にしようか」と回避するはずでした。

──『かごめかごめ』の単行本が刊行された2014年は、『THE MANZAI』(フジ系)の認定漫才師に選ばれたものの決勝には進めませんでした。芸人としては、どんなモチベーションでしたか?

滝沢秀一(以下=滝沢):『THE MANZAI』で決勝に手が届かなくて、芸人だけで食べていくのは難しいんじゃないかと思い始めました。「本業が芸人で、ゴミの本が売れて、小説も書いて多才ですね」なんて言われることもあるけど、芸人として売れなかったから手を出しているだけなんです。

──その10年後に『THE SECOND』(フジ系)で準優勝するんですからドラマチックですね。

滝沢:そもそも『THE SECOND』に出ようと思っていなかったけど、マネージャーが応募したんです。西堀が副鼻腔炎で手術することになっていたから、「来年にしようか」と回避するはずが、予選がその前日だったので「じゃあ、出るか」と。

──ネタ時間が6分あることで「本ネタ+遊び」ができて、マシンガンズの強みが出たのかなと思います。

滝沢:確かに、『M-1グランプリ』(テレ朝系)のような4分のネタを仕上げる大会だったら、僕らのスタイル的に厳しかったかもしれません。時計を見ながらなんとなくしゃべって、本ネタに入るという。その本ネタは15年前のネタなんですけどね(笑)。

──いつでも終わらせることができるスタイルなので、6分ギリギリまでネタができました。

滝沢:決勝でも残り2秒で終わらせて(笑)。アドリブが多いからできたんです。普段からネタ合わせをしていないので、決勝でもネタ合わせをしませんでした。

──漫才を確立したコンビだから、できたことだと思います。中川家もナイツもネタ合わせしないと言いますから。

滝沢:そんなことはなくて(笑)。「勝っても負けてもどっちでもいい」と思っていたことが、結果的にいい方向につながったというか。

──『THE SECOND』では、ランジャタイ、金属バット、三四郎、とコアなファンが多いコンビと当たりました。お笑いファンが審査員という形だと不利なのかなと思いましたが、逆に、マシンガンズの空気になりました。

COLORFUL
2023年8月25日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

双葉社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク